ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「お・・お母さん!?」
「えええ!!!???」
アタシ以外の三人が同時に驚いた。
いや、アタシも驚いたんだけど・・。
一体どうなってるの?
まさか、お母さんが式神?
と言うか、どうして後姿で分からなかったの?
それに、振り向くまでオーラが見えなかったし・・。
「あっ!!」
お母さんの手元を見ると、じいやが用意した紙を持っていた。
が、何とその紙はバラバラに刻まれた状態だったのだ!
「どうしてそんな事を・・?きゃあ!!!!」
お母さんらしき人がいきなり攻撃してきた。
長い爪による攻撃だ。
何とかかわしたけど、どうやら頬から血が流れているみたいだ。
「何であなたのお母さんが攻撃してくるの!?」
「まさか偽物じゃ・・」
「いいえ!違います。この人は、本物の母です・・」
セイマさんの言葉を否定するのが辛かった。
偽物ならどんなに良かったか・・。
だけど、お母さんなんだ。
まとっているオーラがお母さんのオーラそのものなんだ!
「あ・・危ない!!」
サラさんが叫んだけど遅かった。
お母さんの爪による攻撃がアタシにクリーンヒットした。
「きゃああああ!!!!」
お母さんの攻撃はやまない。
恨みを晴らすが如くアタシに襲い掛かってくる。
どうして?
アタシ、何か悪い事をしたの・・?
「ううう・・」
体中がボロボロだ。
もう動けない。
いっそこのまま・・。
「やあーーーー!!!」
エレンさんが飛び蹴りで乱入してきた。
だけど、お母さんには当たらなかった。
すり抜けたのだ。
「どう言う事!?」
「エ・・エレンさん・・。ダメです・・。儀式の邪魔をしては・・」
「ゴメンねネビユ。あたしもそう思った。けどね、もう我慢できない!あなたがボロボロになるのをこれ以上見てられないんだ!!」
「僕もエレンさんと同意見だよ。『地走り』!!」
続いてセイマさんも遠くからお母さんに攻撃したが、これもすり抜けてしまった。
「間接攻撃もダメか・・。一体奴は何なんだ?」
「幽霊じゃ無いの?」
「いや・・。幽霊なら向こうの攻撃も当たらないはずだけど・・」
「じゃあ色々試してみよう!『ビーストチェイサー』!!」
サラさんが宙返りをし、身体が天地逆さになっている瞬間に矢を放った。
この技は獣系のモンスターにはクリティカルヒットになるようだが、お母さんには当たらなかった。
「やっぱり獣系のモンスターじゃ無いよね・・」
「けど、その発想は良いかも知れない。エレンさんも色々試してみてください!」
「OK!『サミング』!!」
エレンさんが人差し指と中指をストレートパンチの要領でお母さんの眼球にねじ込もうとしたが、これも当たらなかった。
「これもダメか・・」
けど、エレンさんが最初に攻撃してから、お母さんがあまり動かなくなっている。
そのため、攻撃もされていない。
一体どうしたんだろう?
「何だか良く分からないけど、あんまり動かなくなってるね。今のうちにどんどん攻撃しよ!『空気投げ』!!」
エレンさんが目にも止まらぬ高速の足払いを繰り出したが、これも空振りに終わった。
『空気投げ』って名前だけど、本当に空気を投げる訳じゃ無いんだ・・。
アタシは『もうやめて!』って言おうとしたけど、声が出なかった。
皆の気持ちが良く分かるからだ。
アタシの事をこんなにも強く想ってくれている・・。
それが分かってしまった以上、止める事なんて出来ない。
「払い抜け!!」
セイマさんも近距離攻撃で応戦した。
でも、これもやはりすり抜けた。
「ちくしょう!」
セイマさんが悔しがった。
「『瞬速の矢』!!」
サラさんが神速の矢を撃ち込んだ。
この技は回避されにくいはずだが、お母さんには当たらなかった。
「『稲妻キック』!!」
エレンさんが電光石火の飛び蹴りで攻撃した。
この技は当たれば強烈な稲妻が走るのだが、お母さんには効果が無かったみたいだ。
「『フラッシュアロー』!!」
サラさんが数多くの光の矢を放った。
お母さんには当たっていないけど、あまりの眩しさのためか目を覆った。
「呪・・わ・・れし・・一族・・」
「えっ!?」
お母さんはそう呟くと、どこかに消えてしまった・・。