ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「いらっしゃい」
パブのマスターが私に言いました。
「何か飲みますか?」
「ホットティーと、あとハムサンドを頂きます」
「はい。かしこまりました」
マスターがホットティーとハムサンドを作り始めました。
客は私を含めて4人。
皆、一人で静かに飲んでいます。
私は静かな所が好きです。
ですので、こうした静かすぎる場所でも全然苦になりません。
ホットティーとハムサンドが来ました。
私はまずゆっくりとホットティー飲み始めました。
体が温まります。
心も落ち着きます。
やはりコーヒーでは無く紅茶に限りますね。
そしてハムサンドを食べます。
なかなかおいしいです。
こんなにゆっくり食事をしたのはいつぶりでしょうか。
軍に所属していると、どうしても食事は早くなりがちです。
「ごちそうさまでした」
「800オーラム頂きます」
私は800オーラムをカウンターに置いてパブを出ました。
いよいよ、レオニード伯爵との面会です。
気合を入れていきます。
伯爵の城は、ポドールイの北にある山にあります。
つまり、また少し歩かなければならないと言う事です。
この辺りは、多少道が整備されています。
伯爵のためと言うよりは、城にやって来る人のために整備したようです。
階段を上ったり橋を渡ったりして、ついに伯爵の城へとたどり着きました。
結構大きな城です。
こんな大きな城で、伯爵一人で住んでいるのでしょうか?
それとも、血を吸われた女性がたくさんいるのでしょうか?
その辺りは追究しないようにします。
巨大な門の前まで来ました。
門は閉ざされています。
押しても引いてもびくともしません。
やはり、アポイントが必要だったのでしょうか?
ですが、アポイントの取りようもありませんし。
開けゴマ!
って言ったら開いたりしませんかね?
「えっ!?」
突然、目の前の巨大な門が音を立てながらゆっくりと開き始めました。
私が『開けゴマ!』と念じたからでしょうか?
門は『入りたければ入るが良い』と言っているみたいです。
もちろん、喜んで入ります。
そのために私はここに来たのですから。
私は心臓を少しドキドキさせながら、城の中へと入っていきました。
城の中は暖かくなっており、下には赤いじゅうたんが引かれています。
かなり贅沢な感じだなと思いました。
正面の椅子に男性が一人座っています。
あれがレオニード伯爵なのでしょう。
600年以上生きているのに、見た目は30代とかなり若く見えます。
私がゆっくりと近づくと、伯爵の表情が見えてきました。
どうやら微笑んでいるようです。
流石の余裕を感じます。
こっちも余裕の笑みを見せる事にしました。
もちろん、ハッタリです。
「ようこそ我が城へ」
「私は」
「ガモリーさん・・ですね?ピドナ軍の軍師の」
「は・・はい。そうです」
「ここに来た目的は、ピドナ軍への協力の依頼と、『自分が何者かを尋ねるため』で合っていますか?」
「な・・何故それを?」
もう余裕を見せるフリすら出来なくなりました。
恐るべし伯爵です。