ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「あーあ・・。追い詰められちまったな・・」
ゾーマが呟いた。
5人は20名ほどの追手に追い詰められ、湖のそばまで逃げてきた。
「だから言ったんだ。あんな迂闊な事はやめろって!」
セトが悔しさのあまり首を振った。
「仕方が無いだろう。まさかあんな所に木の枝が落ちてるなんて分からなかったんだから」
「それにしたってなぁ・・。ってあれ?どう言う事だ?」
「ようやく気づいたかセト?」
「ゾーマ、お前は気づいてたのか?」
「まあな。逃げてた時は気づかなかったけど」
「と言うか、気づいていなかったの、あなただけですよ?」
ラスタの言葉に、イドゥンが頷いた。
「何だよそれ。じゃあ早く教えてくれても良かったじゃないか」
「一体何の話をしているんだ?」
ラドムがすかざず尋ねた。
「こいつら人間の・・」
「おい貴様ら!何呑気にしゃべってやがる!状況が分かっているのか?!お前達は我々に追い詰められているのだぞ?」
それを聞いて、5人が笑い始めた。
「な・・何だ?気でも狂ったのか?」
「ククク・・。申し訳ありません。未だに騙された事に気づいていない事に笑っているのです」
「ど・・どう言う事だ?」
「追い詰められたのはお前達の方・・と言う事だ」
重要な事なので珍しくイドゥンが話した。
「見事な演技だった。恐れ入ったよ。私はただ黙って見ているだけだった」
「ありがとうございます将軍」
ゾーマが代表でお礼を述べた。
「何故我々が騙されなければならないんだ?」
「それを知ってどうなる?お前達はもう我らに倒される定めなんだぞ?」
「ふざけやがって!まあ良い。かかれーー!!」
「そう来なくちゃ!将軍!先ほどの質問の答えは後で良いですかね?まあ多分、こいつらと戦っていれば自ずと分かるとは思いますが」
「そうなのか?もちろんだ!」
ゾーマは大剣(ツヴァイハンダ―)、セトは弓(長弓)、ラスタは斧(手斧)、イドゥンは槍(アーメントゥーム)、そしてラドム将軍が剣(ブロードソード)を持ち、敵兵士に向かって突進した。
かくして、おとりメンバーの戦いが始まった。
一方、俺達潜入メンバーの5人は、無事に城内に潜入した。
細い廊下を進んでいるが、今の所、兵士には出会っていない。
ほとんどの兵士がおとりに引っかかったと言う訳か。
「静かだな。とは言え静かすぎる。逆に油断できないぞこれは」
ミカエル様の言う通りだ。
俺も嫌な予感がする。
広い部屋に入った。
すると、正面に見慣れない生き物が二体いた。
モンスターだ。
「ミカエル・・。あれは・・」
「ああ。見覚えがあるな。」
どうやらカタリナ様とミカエル様は、あのモンスターを知っているようだ。
「知っているのですかお兄様?」
俺の疑問をモニカ様が尋ねてくれた。
「7年前、ゴドウィンが謀反を起こした時の事だ。ゴドウィンはとっくに逃げ出し、代わりにアイツに似たモンスターが玉座に座っていたのだ。それで、私とカタリナとハリードの3人で倒した」
「そうだったのですか・・。それにしても玉座を汚すとは・・」
「ああ。あの時の私も同じ気持ちだったよ。だから、奴は絶対に倒さねばと思っていた」
「けど、あの時よりサイズが小さいわね。あの時は私達の1・5倍ぐらいのサイズだったのに、今回は私達と同じぐらいじゃない?」
「そうだな。そこが気になる所だが・・」
「その答えを知りたいか?」
どこからともなく声が聞こえた。