ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「それでは改めて自己紹介をば・・」
リーケルがガモリーに言った。
「私はリーケルと申します。よろしくお願いします」
「私はガモリーです。こちらこそよろしくお願いします」
(確か『自警団』だったよな?)
(所作と言い)
(言葉遣いと言い)
(どう考えても貴族なんだよなぁ)
(今まで俺が出会って来た貴族の女性よりも)
(より高貴な貴族って感じだ)
(まさか嘘吐いてるのか?)
(だとしたら何のために・・?)
(て言うか)
(あのデータをごまかす事なんて出来るのか?)
「以前、キドラントの宿でお会いしましたよね?」
リーケルは考えに耽っていたが、ガモリーに話しかけられて我に返った。
「おお!私の事を憶えていてくださったのですか!それは光栄です!!あなたのような美人に!まさにこれは運命・・」
「ところで、あなたは『トレード』をご存じですか?」
長くなりそうだったので、ガモリーは途中で話を遮った。
「トレード?ええ、存じていますよ。私は一国の王子ですからね。会社経営の事も一通り学んでおります」
「それなら良かったです」
「と言いますと?」
「この戦いの勝敗はトレードで決めませんか?」
「へっ?」
(一体何を言ってるんだろう???)
「ええ~っと、それはどう言う意味なのでしょうか?」
「私とあなたは戦う事なく、トレードで勝敗を決めるのです。私はトレードを初めて教わった時、その奥深さにハマってしまいました。ですから、ここでもトレードを行いたいのです」
「トレードをするには物件を所有していないと出来ないのですが・・」
「物件、私は持っていますよ?」
「私は残念ながら持っていないのです」
「えっ、そうなのですか?それは残念です。トレードが出来れば、あなたと戦わずに済むのです。あなたは女性を傷つけたくは無いのでしょう?」
「うっ・・」
(痛い所を衝かれた!)
(けど・・)
(彼女から溢れ出てる)
(この眩しいぐらいのオーラは・・)
リーケルはガモリーをじっと見た。
「確かに、私は女性を傷つけたくはありません。ですが・・」
「はい」
「敢えて言いましょう。あなたから溢れ出るオーラは、あなたが並みの戦士では無い事を表しています。ですので、私は一人の戦士としてあなたと戦いたい!」
素敵な目をしています。
綺麗な目です。
この人は
こんな一面も持っているのですね。
どうやら
ただの女たらしでは無さそうです。
「私もです。今、そんな気持ちになりました」
「そうですか・・。良かったです」
「よし!話はまとまったみたいだな!!」
タバタが横から口を挟んだ。
どのタイミングからタバタがいたのか、2人とも分かっていない。
「何だか変な方向に話が進むからさぁ、てっきり戦わないのかと思ったぜ」
「あはは・・」
「クスクス・・」
2人が同時に笑った。
「まあ、本気で言ってた訳じゃ無いんだろう?」
「いえ、私は本気でしたよ?トレードが凄くやりたかったので」
「それじゃあ『武闘会』の意味が無くなるじゃないか全く・・」
タバタが困惑した。
「ま・・まあ良いや。それじゃあ準備は良いか?ツヴァイクトーナメント本選1回戦第2試合、ガモリーVSリーケル、始め!!」