ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

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ツヴァイク武闘会 本選⑳

「ふう・・。やっと話せるよ」

 

ウナガがのっそりと現れた。

 

「何か邪魔しちゃまずいかなと思って。けど、なるべく早く話がしたかったから、話が終わるまで盗み聞きしてしまった。まずかったかな?」

「いや、別に構わないけど。俺に何か用かい?」

「うん。あのさ・・」

「済まないウナガ。俺に先に話をさせてもらっても良いか?すぐに終わるから」

 

ユウもウナガとリーケルの所にやって来た。

 

(何だ何だ???)

 

(もしかして俺は)

 

(男にモテる境遇なのか?!)

 

リーケルはショックを受けた。

 

「う~ん・・。本当にすぐ終わる?」

「ああ」

「なら良いよ。オイラの話は長くなりそうだし」

「ありがとう」

「な・・何だ?俺に訊きたい事って・・?」

「何故そんなに緊張している?」

「だってさ、お前みたいなタイプは俺の周りにいなかったもんで、どうやって話をしたら良いか分からなくて・・」

「普通に話せば良い」

「そ・・そうか・・。で、何だ?」

「簡単な事だ。アイツの力はデータ通りだと思ったか?」

「いやまさか!あんなデータまったく参考にならんよ!彼女はあのデータの全ての能力+5ぐらいの能力だと思っておいた方が良い!」

「な・・何だって!?+全能力+5?!」

「お・・おう・・。お前も驚くんだな・・。ちょっと意外だ」

「俺を何だと思っていたんだ?ロボットじゃ無いんだぞ?・・まあ良い。お前が実際に戦ってそう思ったのならそれが事実だろう。ありがとうリーケル」

「よっしゃ!!どういたしまして!!あのさ、俺からも一つ質問良いか?」

「ん?何だ?」

「客観的に見て、俺が彼女に勝つ可能性はあったと思うか?」

「勝つ可能性はあったさ。それは誰にだって言える事だが。可能性が0の奴なんか、最初から諦めている奴以外いないからな」

「つまり可能性は極めて低かったって事か?」

「俺が思うに、『宝くじで一等賞を当てる』のと同じぐらいの確率だったろうと思う」

「そうか~・・。まあ、そうだろうな~・・」

「あまり悔しそうでは無いが、何故だ?」

「予想してたからな。彼女は滅茶苦茶強かった。もしかしたらハリードさんよりも・・」

「そう!そのハリードさんだよ!オイラが訊きたいのは!!」

「お・・?な・・何だ急に?」

「ユウ!もう良いよね?」

「ああ。俺の話は終わった。助かったよウナガ」

 

ユウはその場を離れた。

 

「それで話と言うのは?」

「う~ん・・。確かに、ユウと話してた時とは大分違うね。まあオイラとしてはそっちの方が助かるけど」

「お前は話しやすそうだからな」

「ユウだって話しやすいよ?」

「まあ、それはさっき話してみて分かった。で、早く話をしてくれないか?」

「ああ、ゴメン。リーケルはさ、ルネと一緒にハリードさんと会ったのかい?」

「会ったよ」

「どこで!?」

「ルネは何て言ってた?」

「『リーケルと一緒に話す』って」

「じゃあそうした方が良いか?でもなあ、アイツが武闘会で勝とうが負けようが、どちらにしろ話すのは困難になりそうだからな~」

「負けたらって言うのは分かるけど、何で勝っても『話すのは困難』になるの?」

「『気が散るから話しかけるな!!』って言いそうだからな」

「あ、ありうる」

「って訳で、これは俺の判断で話す事にするよ」

「ありがとう!!」

「俺達がハリードさんと会ったのは、スタンレーの近くにある洞窟でだ」

「ハリードさんは何をしてたの?」

「最初は『トルネード』って名乗って俺達に接近してきたんだけど・・」

 

リーケルは、それから起きた事をかいつまんで話した。

 

「で、別れる前に自分の本当の名前を教えてくれて、『世界を守る役に俺達を選んだ』って言ってたよ。実際、稽古もつけてもらったしな。主に先生にだが・・」

「先生?」

「ランスの聖王廟で・・かくかくしかじか・・」

「ふむふむ・・。何だか面白そうだ!オイラも受けられないのかな?」

「う~ん・・。あの時はハリードさんがいたから受けられた感じだったからな。ちょっと厳しいかも」

「そっかぁ・・」

 

ウナガは残念がった。

 

「俺が話せるのはこんな所だな」

「ありがとう!」

「それじゃあ今度はウナガの番だ。何でそんなにハリードさんの事が気になるんだ?」

「そうだね。話しておいた方が良いよね。実はオイラは・・」

 

ウナガは、自分がゲッシア王朝の生き残りである事、そして、ハリードと『カムシーン』を賭けて戦わなければならない事を話した。

 

「そうか・・。それは辛いな・・。ハリードさんの事、別に恨んでいる訳じゃ無いんだろう?」

「うん」

「それでも、戦う事は避けられそうに無い・・か」

「・・うん」

「にしても、お前も貴族なんだな。確かに、体から溢れるオーラみたいなのは感じたが・・」

「そうなんだ!王子に言われると説得力があるね!でも、何か続きがありそうだけど・・」

「ああ・・。何か田舎者って感じもしたんだよな~」

「何だって?!・・って言いたい所だけど、否定できないんだよなぁ・・。ずっとピドナに住んでるのに、何でだろう?」

「ははっ!そうか。自分自身でもそう思っていたのか」

「まあ・・ね」

 

何とか場の空気を明るくしようと試みたが無駄だった。

 

「なあウナガ」

「うん?」

「もしお前が良かったらだが、この大会が終わったら、俺達と一緒に来ないか?」

「えっ、良いの!?むしろオイラから頼みたかったんだけど」

「ああ」

「リーケルは良いとして、ルネはどうだろう?OKしてくれるだろうか?」

「俺がOKさせるさ」

「何かこう言う時のリーケルって妙に男らしいよね」

「そ・・そうか?」

「うん。それが女の子に出来るなら、かなりモテると思うんだけど」

「ははは・・。似たような事をさっきも言われたような・・」

「何かもったいないね」

 

2人が声を出して笑った。

 

「さて・・と。じゃあそろそろルネとネビユちゃんの試合が始まる頃かな」

「だね」

 

2人はテレビに注目した。

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