ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

17 / 197
ユウ編 第一章⑬

「お前には何か聞こえたのか?」

「はい。一体目を倒した時は『ありがとう』、そして二体目を倒した時は『感謝する』と・・」

「そこまで具体的だと気のせいでは無さそうね」

「その通りだカタリナ。それは気のせいでは無い。『彼ら』がユウの心の中に直接語りかけたと言う事だ」

「『彼ら』?そうか・・!人間だった頃の『彼ら』と言いたい訳か?」

「そうだユリアン」

「くそっ!!ゴドウィン!絶対に許さんぞ!!」

 

ユリアン大臣が今にもゴドウィンに斬りかかりそうだ。

 

「落ち着けユリアン」

「ですがミカエル様!!」

「気持ちは分かるが、今は落ち着け。借りは全員で返す。そうだろう?ユウも・・な」

「はい」

 

俺はさっきゴドウィンに笑われた時からイライラが溜まっていた。

だが、ミカエル様の一言で落ち着けた。

どうやらユリアン大臣もそうらしい。

 

「良いだろう。ではそろそろ私も真の姿を見せるか」

 

ゴドウィンが力を溜め始めると、地面が揺れ始めた。

そして着ている服が破れ、異形の姿に変わっていき、巨大化していった・・。

 

 

これが

 

 

人間のモンスター化なのか・・?

 

 

その時、俺の頭に何かの意識がなだれ込んできた。

 

 

《案ずるな》

 

《『お前達』はモンスターなどにはならない》

 

《ただ》

 

《『我々』の部下となり》

 

《『我々』のために働くのみだ》

 

 

何だ・・?

 

 

今のは・・?

 

 

俺はその場でしゃがみこんでしまった。

が、近くにいた人達はゴドウィンの変身に注目していたため、うまい具合に気づかれずに済んだ。

 

「これが・・ゴドウィンの本当の姿・・か」

 

それは、先ほどのモンスターとほぼ同じ姿だったが、大きさが3倍程度になっていた。

つまり、7年前の悪鬼の2倍ぐらいの大きさと言う訳だ。

 

「7年前に倒した悪鬼よりも大きいわね・・」

「当たり前ダ!7年前の悪鬼は純粋なモンスターだっタ!だが、私は人間とモンスターのハイブリッドなのダゾ!さらに、私の力は恨みの力と比例スル!私の恨みが強ければ強いほど、私の力が強まるのダ!!」

「恨み?私に対する恨みか?」

「ミカエルだけでは無イ!カタリナ、そしてハリードに対する恨みダ!!」

「ちょっと、それって・・。まさか7年前の悪鬼の・・?」

「その通りダ!!私と奴は同族ダカラナ!!私が力を得た時カラ、私の心の中ニハお前達に対する恨ミで一杯になっタ!!貴様ラハ、私の手デ必ズ殺ス!!」

 

俺達に向かってゴドウィン(だったもの)が突進してきた。

 

 

まずは俺が

 

 

奴の動きを止める!!

 

 

「うおおおお!!!!」

「待てユウ!!」

 

俺はミカエル様が止めるのも構わず、ゴドウィンに向かって突進した。

何故そんな事をしたのか分からない。

 

いや。

本当は分かっていた。

 

奴を苦しみから解放してやりたい。

ただそれだけだった・・。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。