ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

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ツヴァイク武闘会 準決勝⑤

「これで決まり・・かな・・?」

 

ウナガがポツリと呟いた。

 

「流石にそうだろう・・。リーケル、お前はどう思う・・?」

「うーん・・」

「ネビユは?」

「うーん・・」

「まだ悩むほどの何かがあるって言うのか?」

「確かに、ユウはもう限界だろう。それでも・・」

「それでも・・何だ?」

「アイツにはまだ何か出来るんじゃ無いか?って思えるんだよなぁ・・。逆境になればなるほど」

「珍しくアンタと意見が合ったねリーケル。実はアタシもそうなんだ」

「ネビユもか?お前はガモリーを応援しているんじゃ無かったのか?」

「そうだよ?もちろんガモリーを応援してるよ?それでもね。簡単にこの戦いが終わるとは思えないんだ・・」

「そうなのか・・」

 

(何で今日会ったばっかりの奴を)

 

(こんなに信頼できるんだ?)

 

ルネは首を傾げた。

 

 

《また負けた!!》

 

《どうしたら姉さんに剣で勝てるんだ?》

 

《剣で勝てないのなら》

 

《別の事で勝てば良いのですよ》

 

《俺が姉さんに勝てる事って何だ?》

 

《ええっと・・そうですね・・》

 

《無いのかよ!》

 

 

剣で勝てないのなら

 

 

別の事で勝てば良い・・か。

 

 

「スターフィクサー!!」

「ユウ選手、起き上がったのと同時に術を詠唱したぜ!!」

 

ガモリーの体に、超高熱の光点が巻きついた。

 

「あぐっ!!」

 

 

体が動かない!!

 

 

ガモリーがその場にしゃがみこみ、動かなくなった。

 

「ガモリー選手が動かない!まさかマヒ状態に陥ったのか?!」

 

観客席からざわめきが聞こえた。

 

「ここまで戦いを有利に進めていたガモリー選手!ここに来て一気にピンチになったぞ!!」

 

 

まさか

 

 

マヒが効くとはな・・。

 

 

予想外だ。

 

 

「ユウ選手が完全に立ち上がったぜ!さあ、ここから反撃開始か?!」

 

 

体中が痛くて動けない・・。

 

 

ならば

 

 

ここから攻撃するしか無い!

 

 

ユウはゆっくりと力を溜めた。

 

 

先ほどの『剣閃』が来ますね。

 

 

この辺りが潮時でしょう。

 

 

もうこれ以上、

 

 

力を見せる必要はありません。

 

 

「棄権します」

「えっ?」

 

ガモリーが告げると、タバタがポカンとした。

ユウもその場で固まった。

観客席がざわつき、選手達はお互いの顔を見合っていた。

誰もが、ガモリーの途中棄権に驚きを隠せなかった。

 

「今、何て言った?」

「棄権します。今日は勝てません」

「ど・・どうして?最後までやらなくて良いのか?オレには、アンタの方がよっぽど優勢に見えるぜ?」

「今、私は体がマヒして動けません。ここで彼の攻撃を受けたら間違いなく負けます。ですので、その前に棄権したのです。最初に『棄権しても良い』と仰ったのはタバタさんですよ?」

「それは・・そうだが・・」

「それに、これを見てください」

 

そう言って、ガモリーは右手から外れたリストバンドを見せた。

 

「これで分かって頂けたでしょうか?」

「あ・・ああ・・。そうだな。分かった」

 

そう言うと、ガモリーの体が消えて行った・・。

 

「ガモリー選手、戦闘不能により、ユウ選手の勝利だ!!」

 

沈黙していた観客が歓声を上げた。

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