ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「ガモリー!」
執務室を出ると、すぐにイードさんとメリアさんが追いかけてきました。
「どうかされましたか?」
「い・・いや・・。俺・・」
イードさんが何か言いたそうにしています。
ですがその前に、メリアさんが口を開きました。
「本当に大丈夫なの?確かに、あなたにしか出来ない事があるかも知れない。でも、前にも言ったけど、私達はあなたに頼ってもらいたいの。だって私達、家族なんだから。そうでしょ?それとも、あなたは私達を家族だとは思っていないの?」
「そんな事はありません。お二人とも・・いいえ。ヴォルフ元帥も含めて皆、私の家族です」
「それなら・・」
「姉貴、そこまでにしておこうぜ。ガモリーが困ってる」
「で・・でも」
イードさんがすごく真面目な表情で私を見つめてきました。
「俺、もっと強くなるよ!お前が俺をもっと頼ってくれるように!!」
「イードさん・・」
「じゃあ、またな!!」
イードさんは反対方向に走って行きました。
「あっ!イード・・」
メリアさんは突然の事に、どうすれば良いか困っているようです。
ですが、すぐに覚悟を決めたようです。
「そうね。イードの言う通り、あなたに頼ってもらえるよう強くなれば良いんだわ」
「メリアさん・・」
「気をつけていってらっしゃい。ちゃんとここに戻ってくるのよ?」
「はい。もちろんです」
メリアさんもこの場を去って行きました。
イードさん。
メリアさん。
お二人とも、ありがとうございます。
私は部下のいる所に向かいました。
「ガモリー様!お疲れ様です!」
私の部下には副隊長とは別に、少人数で動く時のリーダーを決めております。
私は、そのリーダーの部屋へと向かいました。
すると、そこに他の6名も集まっていました。
部下達は私が話を聞きに来るのを待っていてくれたようです。
「お疲れ様ですガモリー様!」
「お疲れ様です!!」
リーダーが挨拶をすると、部下の皆さんが同時に挨拶をしました。
こう言う連携を取れるのも彼らの強みです。
「お疲れ様です。それではお疲れの所申し訳ありませんが、お話を聞かせていただけますか?」
「はっ!ガモリー様のご命令通り動いておりますと、ガモリー様の予想通り、我々に対する討伐令が発令されましたので、慌てず騒がず、ですが素早く帰還した次第です」
「と言う事は、誰にも怪しまれずに戻って来られたと言う事ですね?」
「はっ!引き上げる途中で、一度スタンレー軍と遭遇しましたが、行商人のフリをして無事に突破しました。やはり『慌てず騒がず』が功を奏したようです!」
「お見事です。日頃の鍛錬の賜物ですね」
「もったいないお言葉です!!」
「犠牲者が出なかったのは見れば分かりますが、ケガをした方もいらっしゃらないのですか?」
「はっ!ご覧ください!!この通り、ケガをした者もおりません!」
リーダーが手で他の6名を示しました。
すると、6名が皆笑顔になりました。
「そうですか。良かったです」
私はホッとため息を吐きました。
部下が犠牲になれば、それは無能な上司の責任と言う事になりますから。
「となると、そろそろファルスとスタンレーが戦争を始めると言う事ですね?」
「はっ!両国はかなりの緊張状態に入っており、戦争の準備が進められているようです。戒厳令が発令されるのも時間の問題かと」
「承知しました。では、皆さんはゆっくりお休みください」
「ガモリー様は?」
「私はこれからウィルミントンへ向かいます」
「そうですか・・。我々よりも隊長であるガモリー様の方がよほど動いていらっしゃる気がいたしますが・・」
「大丈夫です。私には私にしか出来ない事があります。それをするのです」
「承知しました!では、我々は明日からいかがいたしましょう?」
「通常の任務に戻っていただいて結構です」
「はっ!!」
「あなたにはまたご迷惑をおかけしますね。部下へ指示を出さなければならないので。私は隊長らしい事を何一つしていません」
「何を仰いますか!副隊長と私がいれば部隊は何とかなります!私達はガモリー様の下で働けるのがとても嬉しいのであります!なあ皆!!」
そうだそうだ、と皆さんが肯定してくれました。
「我々はガモリー様の下で働くからこそ、やる気に満ちているのです!」
「クスクス・・。そう言って頂けると、私も嬉しいです」
「おお~!ガモリー様の笑顔を見れた!!何と言うかわいさ!何と言う幸運!!」
部下達が感動の涙を流しております。
そう言えば、部下の前で笑った事は無いかも知れません。
「それでは、私はそろそろ行きます」
「はっ!ご武運を!!」
部下達が私に敬礼したので、私も敬礼で返しました。
そして、無事ウィルミントン行きの最終便に乗る事が出来ました。
明日の昼には、ネビユさんがピドナにいらっしゃるはずです。
その前に、何とかウィルミントンと協力関係を築かなければ。