ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「オイラはウナガ。出身地はゲッシア王朝で、現ピドナのクラウディウス家の養子だよ。家族構成は・・、本物の両親以外の事は分からない」
「じゃあクラウディウス家の事を紹介してよ」
「分かった。母役はミューズ・クラウディア・クラウディウス様、父役はシャールさん。オイラがこう言う理由は、二人はまだ結婚していないから」
「二人はどんな人?」
「ミューズ様の名前は、『女神』を意味するんだって。まさにその名前の通り美人で、性格もおっとりしてる女神様なんだ」
「シャールさんは?」
「シャールさんは元近衛軍団の軍人だから、稽古の時とかは物凄く厳しいんだ。でも普段は物凄く優しい人でもあるよ」
「へえ~。何だかお似合いのカップルって感じ」
「おお!分かってるねネビユ!!そうなんだよ。本当に二人はお似合いでさ。早く結婚してほしいな~って思ってる」
「近いうちにそうなるよきっと」
「本当かいネビユ?」
「うん!アタシが保証する」
「よし!信じるよ」
「ありがと」
ネビユもウナガも気分が良さそうだ。
「よっしゃ!じゃあ今度は兄弟について教えてくれ」
「兄のゴン、妹のミッチの二人。もちろん皆、血は繋がってない」
「どんな経緯があって養子になったんだ?」
「オイラ達三人は、赤ん坊の時にピドナの旧市街に捨てられてたんだ。もちろん、別のタイミングでだよ。で、孤児院でしばらく一緒に過ごしたんだけど、ゴンが10歳、オイラが8歳、ミッチが6歳の時に、三人で旧市街地に探検に行ったんだ。そうしたら、ミューズ様が住む家からオーラみたいのが見えてさ。それで、その家を恐る恐る訪ねたんだよ」
「そしたら?」
「最初はシャールさんに滅茶苦茶怒られたよ。『ここはお前達のような薄汚い子供が来る所じゃ無い!』ってね」
「ひどい言われようだな」
ルネが憤慨した。
「オイラも当時はそう思った。けど、シャールさんが怒ったのには理由があったんだ。当時はミューズ様の正体を知っていて、命を狙う奴が結構いたんだ。で、もしかしたらオイラ達もそうなんじゃ無いかって思たんだってさ。確かに、オイラ達みたいな貧しい身なりの子供達が、理由も無く知らない人の所にやって来たんだから、そう思われても仕方が無いって思った。子供相手なら油断するだろうしね」
「なるほどな。けど、結局は信用してもらえたって事か」
「うん。武器なんて持ってなかったし、後は『目を見た』って言ってたよ」
「目?」
「子供が嘘を吐いた時は目を見れば分かるってシャールさんが言ってたんだ」
「なるほどな。ところでウナガ」
「なんだいルネ?」
「お前達は普段、どんな風に暮らしているんだ?」
「別に普通だよ。何日か武器や術の稽古をやって、一日休みって言うような感じ」
「じゃあウナガの朱鳥術も教わった物なの?」
「うん。シャールさんが朱鳥術を得意としてるからね。オイラも朱鳥術の資質があったみたいだったから、ちょうど良かったんだ」
「危なかったよ・・。もしウナガと対戦してたら、アタシは火が苦手だからさ。すぐに負けちゃったと思うんだよね」
「それはどうかな?やってみないと分からないと思うよ」
「ふふ・・。そうだよね」
(ウナガって)
(普段から明るいから気づかれないけど)
(本当はすごく辛い想いをしてきてるんだ)
(ここにいる中で一番辛い想いをしているのは)
(間違いなくウナガだろうな)
ネビユは笑顔のウナガを見ながら、そう思った。
「あ、そうそう!稽古で思い出したんだけど、昔は勉強もしたよ!ミューズ様とシャールさんに教わったんだ。オイラ達は当然学校なんて行って無いからね。最初は読み書きすらままならなかったんだ」
「学校は俺も行ってないな。ルネはどうだ?」
「オレも行ってないぜ」
「アタシも行ってない。だから、普通の子供達の生活が羨ましかったなぁ」
「そうか・・。何だかんだオレ達って、特殊な存在なんだよな・・」
ルネの言葉に全員がシュンとした。
「えっと・・。じゃあ次は特技だね。オイラの特技はずばり、『存在を消す事が出来る能力』だ」
「は・・?」
三人はポカンとした。
「オイラ達兄妹三人にはそれぞれ綽名があってね。『悪ガキのゴン』、『泣き虫のミッチ』、『影薄のウナガ』って呼ばれてたんだ。影が薄いだなんて失礼しちゃうけど、実際オイラって時々存在感が無くなる時があると思うんだ」
(自覚・・あったんだな)
リーケルが思った。
「今の所、この能力がかくれんぼ以外に役に立った事は無いけど、いつか必ず戦闘で役に立たせたいと思ってるんだ」
「確かに、その能力はかなり役に立ちそうだよな」
「だよね?」
ルネの言葉に、ウナガは喜んだ。
「あとは趣味か。かくれんぼとか、鬼ごっことかかな。良く三人でやったからね。ちょっと子供っぽいかな・・?」
「別にそんな事無いと思うよ?それらの事を趣味だと言えるって事は、良い思い出があるって事だよね?」
「まあね。だけど、悪い思い出もあるけどね。例えば、かくれんぼで見つけてもらえずに放っておかれたとか、ゴンがミッチを見つけられず、魔王殿まで探しに行って帰って来られなくなったり・・」
「な・・なるほど・・。まさに特技が役に立ってるって事なのかな・・?」
ネビユが呟いた。
「オイラの自己紹介は以上だよ」
「よっしゃ!じゃあ準備運動は終わったな。さあ、どんどん話をしていこう!」
リーケルが気合を入れた。