ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

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別れの言葉はいらない⑧

「ネビユちゃんはこの話題を飾るのに相応しいと思うよ」

「だな。決めてくれネビユ」

「そんなにプレッシャー掛けないでよね」

 

ネビユが一度大きく深呼吸した。

 

「・・絶対に笑わないでよ?アタシの夢はね、『家庭を持つ事』なんだ」

「えっ?」

 

男性陣三人が同時に声を出した。

 

「アタシは父と母の愛情を受けて育ったと思う。だからアタシも、生まれて来る子供にそうしてあげたい。アタシが経験したような悲しみを、子供には経験させないようにしたい」

 

(母をこの手にかけるような事は)

 

(アタシで最後にしたい!)

 

しばらく無言が続いた。

ネビユはその無言に耐えきれなくなった。

 

「やっぱり言うんじゃ無かった。アタシには似合わないよね・・」

「いや!そんな事は無いよ!!」

 

最初に声を上げたのはリーケルだった。

 

「ネビユちゃんの想い、素晴らしいと思う。俺は感動して言葉が出なかっただけだよ」

「オイラも」

「オレもさ。あまりにも予想外だったってのもあるがね」

「皆・・」

 

(どうやら本当みたい)

 

ネビユは三人の心を読んでそう思った。

 

「ネビユちゃんの夢、叶うと良いね。まあ俺で良ければ、その想いはすぐに叶うんだけどね」

「ふふ・・。考えておいてあげる」

「おおお!!!何かいつもと反応が全然違う!!嬉しいな」

 

リーケルが有頂天になった。

 

「リーケルに一つアタシからアドバイス。今みたいに女の子と話す時も、一人称は『私』より『俺』の方が絶対に良いよ。その方が女の子も話しやすくなるから」

「あれ?いつの間にかそうなってたんだ。全然気づかなかったよ・・。でも分かった。今後はそうするよ」

 

リーケルは自分の変化に自分で驚いた。

 

「アタシからは以上だよ」

「そうか。それじゃあ一旦ここで区切るとするか」

 

ネビユは立ち上がった。

 

「アタシね。不安で一杯だった。母の霊を沈めなければいけない。それが怖くてたまらなかった。けど、皆のおかげで今夜はゆっくり休めそうだよ。ありがとうね」

「どういたしまして。今度はユウやガモリーさんも誘って話そうよ!」

「リーケル!・・うん!!」

 

(アタシの想いを代弁してくれて)

 

(ありがとう!!)

 

「そのためには、オレ達がまた会わないといけないな。なあネビユ」

「どうしたの?」

「お前を一流の占い師と見込んで尋ねたい。オレ達はまた会えると思うか?」

「きくまでもなかろうよ!」

 

ネビユは笑顔で答えた。

 

「それを聞いて安心したぜ。なら、別れの言葉はいらねえな。またなネビユ」

「またねネビユ!!」

「ネビユちゃん、またね!!」

「またね!皆・・!!」

 

ネビユはドアを開けて出て行った。

 

(ああっもう・・!!)

 

(また涙がっ!!)

 

(嬉しいのに!)

 

(同年代の人に『またね』って言われて)

 

(こんなに嬉しいのにっ!!)

 

(どうして涙が止まらないの?)

 

ネビユは自分の顔を抑えながら自分の部屋に走った。

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