ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「ネビユちゃんはこの話題を飾るのに相応しいと思うよ」
「だな。決めてくれネビユ」
「そんなにプレッシャー掛けないでよね」
ネビユが一度大きく深呼吸した。
「・・絶対に笑わないでよ?アタシの夢はね、『家庭を持つ事』なんだ」
「えっ?」
男性陣三人が同時に声を出した。
「アタシは父と母の愛情を受けて育ったと思う。だからアタシも、生まれて来る子供にそうしてあげたい。アタシが経験したような悲しみを、子供には経験させないようにしたい」
(母をこの手にかけるような事は)
(アタシで最後にしたい!)
しばらく無言が続いた。
ネビユはその無言に耐えきれなくなった。
「やっぱり言うんじゃ無かった。アタシには似合わないよね・・」
「いや!そんな事は無いよ!!」
最初に声を上げたのはリーケルだった。
「ネビユちゃんの想い、素晴らしいと思う。俺は感動して言葉が出なかっただけだよ」
「オイラも」
「オレもさ。あまりにも予想外だったってのもあるがね」
「皆・・」
(どうやら本当みたい)
ネビユは三人の心を読んでそう思った。
「ネビユちゃんの夢、叶うと良いね。まあ俺で良ければ、その想いはすぐに叶うんだけどね」
「ふふ・・。考えておいてあげる」
「おおお!!!何かいつもと反応が全然違う!!嬉しいな」
リーケルが有頂天になった。
「リーケルに一つアタシからアドバイス。今みたいに女の子と話す時も、一人称は『私』より『俺』の方が絶対に良いよ。その方が女の子も話しやすくなるから」
「あれ?いつの間にかそうなってたんだ。全然気づかなかったよ・・。でも分かった。今後はそうするよ」
リーケルは自分の変化に自分で驚いた。
「アタシからは以上だよ」
「そうか。それじゃあ一旦ここで区切るとするか」
ネビユは立ち上がった。
「アタシね。不安で一杯だった。母の霊を沈めなければいけない。それが怖くてたまらなかった。けど、皆のおかげで今夜はゆっくり休めそうだよ。ありがとうね」
「どういたしまして。今度はユウやガモリーさんも誘って話そうよ!」
「リーケル!・・うん!!」
(アタシの想いを代弁してくれて)
(ありがとう!!)
「そのためには、オレ達がまた会わないといけないな。なあネビユ」
「どうしたの?」
「お前を一流の占い師と見込んで尋ねたい。オレ達はまた会えると思うか?」
「きくまでもなかろうよ!」
ネビユは笑顔で答えた。
「それを聞いて安心したぜ。なら、別れの言葉はいらねえな。またなネビユ」
「またねネビユ!!」
「ネビユちゃん、またね!!」
「またね!皆・・!!」
ネビユはドアを開けて出て行った。
(ああっもう・・!!)
(また涙がっ!!)
(嬉しいのに!)
(同年代の人に『またね』って言われて)
(こんなに嬉しいのにっ!!)
(どうして涙が止まらないの?)
ネビユは自分の顔を抑えながら自分の部屋に走った。