ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
だが、どうやら手遅れだったようだ。
まずはアウナスが、そしてフォルネウス、ビューネイ、アラケスと次々に魔導士から解放された。
つまり、もう拘束している必要が無いと言う事だ。
「フフフ・・。残りは後一人・・」
「姉さん!何か指示を!姉さん!!」
だが、俺の声は空しく反響するだけだった。
グレモリーはほとんど諦めているように見えたんだ。
「フフ・・。あなたの声は届いていない。どうやら彼女ももうダメなようですね」
赤色は落ち着いた事で、また言葉遣いが丁寧になっていた。
まさか無意識でやってるんじゃ無いだろうな?
「姉さん!・・グレモリー!!!!!!」
グレモリーは自分の名前が呼ばれた事に反応した。
そして、俺と同じように、心に入られないように対処しているのが分かった。
その後、黄色からの拘束から逃れる事に成功した。
「何だ今の力は?一体何が起こったんだ?」
黄色が困惑している。
それだけグレモリーの力が強かったと言う事だ。
俺は今まで、姉の事を『グレモリー』と名前で呼んだ事が無かった。
いつも『姉さん』だ。
それには理由があった。
彼女を名前で呼ぼうとすると、俺はどうしても彼女を、『異性』として意識してしまうからだ。
それはグレモリーも同じだったろう。
俺の事を名前で呼ぶのは良いが、俺に名前で呼ばれると、俺の事を異性として意識するはずだと確信していた。
だが俺達は、『本当の双子』なんだ。
血が繋がっている以上、そんな事は許されない。
「私達の拘束から抜けた・・?そんな馬鹿な!」
「他人の心配をしてる場合か?!」
「な・・何ィ!?お・・お前もか?!」
俺も一瞬の隙をついて、赤色の拘束から脱出した。
赤色は再び言葉遣いが変化している。
まさか二重人格なのか?
こうもコロコロ変わるのに、良く混乱しないよなと思う。
「姉さん!大丈夫か?!」
「ごめんなさいアイム・・!私のせいで・・!!」
「姉さんのせいじゃ無い!気にするな!」
「でも、皆さんが・・」
他の4人の状況を見ると、4人の姿がどんどんと変わっていく!
人間らしい所もまだ残ってはいるが、耳が尖ったりして、どんどん異形の存在に変化していく・・。
「どうやら他の4人は完全に乗っ取りに成功したようですね。まあ、あなた達も時間の問題だとは思いますが」
「く・・くそっ!!」
俺もそう思った。
心までは乗っ取られなかったが、操りの術はかけられたのだ。
いずれグレモリーもろとも、違う姿になっていくはずだ。
そんな絶望に打ちひしがられた時、奇跡が起きた!
「な・・何ですか!?あの光は?!」
赤色と黄色が、ほぼ同時に驚いた。
4人の所から眩い光が発せられたと思った次の瞬間、何と魔導士がいなくなっていたのだ!