ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
グレモリーがようやく落ち着いた。
「アイム、これからどうしましょうか?」
「アイツらはこれから世界を攻撃するだろう。 時間差はあるが、いずれは俺達も同じようになる。そうなると、俺達を倒す存在も現れる事になると思う」
「そうでしょうね。それで?」
「封印術を施した奴が倒されれば封印が解かれる。だから俺達まで、アイツらと同じタイミングで倒される訳にはいかない。魔導士が復活するタイミングも一緒になってしまうからな。それに、俺達が残っていれば、いつか『六磨貴族』を再結成する事も出来るかも知れない」
「出来るでしょうか?」
「今は何も考えが思いつかない。けど、生きていれば何か考えが思い付くかも知れない。と言う訳で・・」
「ええ」
「お互いを封印しよう。封印する事で、俺達は異形化を遅らせる事が出来るだろうしな。目覚めるタイミングは、『俺達を除く六磨貴族が全て撃破されてから少し経ったタイミング』で」
「何故、すぐに目覚めないのですか?」
「すぐだと六磨貴族を倒した連中が、まだ十分な力を持っている事になるからな。まあ、逆にあまりにも遅いと、目覚めた魔導士が力を取り戻してしまう」
「なるほど、納得です。目覚めたばかりなら動きも鈍いでしょうしね。そうする事で私達が、彼らが倒された後、目覚めた魔導士の対処をすると言う事ですね?」
「そうだ」
「分かりました。アイムの指示に従いましょう」
「ありがとう」
「お礼を言うのはこちらの方です。あなたに名前で呼ばれた時、未知なる力が私の体に溢れて来ました。私は抑えて来てたつもりですが、やはり無理でした。あなたへの想いは・・」
「やめよう姉さん。それ以上は。俺達は『本当の双子』なのだからな」
「そうですね。ごめんなさい」
「姉さんは何も悪くない。それにしても・・」
「何ですか?」
「最後まで姉さんは、弟の俺に対してもずっと敬語を使ったな・・と」
「ごめんなさい」
「いや。姉さんの『親しき仲にも礼儀あり』って言う考え、俺は好きだ。だから気にしなくて良い」
「そうですか。それなら良かったです」
グレモリーの笑顔を見れた事で、俺は覚悟を決めた。
「また会おう姉さん。いつ会えるかは分からないけど、生きていれば必ず会えるからな。それから、今度またリーダーを決めようって事になった時は、俺がリーダーをやるよ」
「アイム・・」
「誤解してもらいたく無いのだが、決して姉さんがリーダー失格って言いたい訳じゃ無い。俺が、面倒くさいからってリーダーを姉さんに押し付けたせめてもの罪滅ぼしだ」
「ええ。今度はお願いします」
「ああ。引き受けた」
「どのくらい先の話になるでしょうね?」
「分からない。すぐじゃ無い事だけは確かだ」
「そうですよね。じゃあ最後に・・」
「えっ?」
いきなりグレモリーが俺に抱きついて来た。
「ね・・姉さん?」
「しばらくお別れですから・・。少しくらい・・良いじゃないですか」
「まあ・・少しは・・」
俺はグレモリーの背中に腕を回した。
グレモリーの体温が俺に伝わってくる。
少し震えているな。
寒い訳じゃ無いから、俺との別れが辛いからなのか、それとも封印されるのが怖いからなのか・・。
・・この際だからはっきり言っておく!
確かにグレモリーの魅力の数値はビューネイよりも下かも知れない。
だが、俺はどう考えても、『グレモリーの方が美人だ』と確信している!
血の繋がった相手にはどうしても素直になれないんだ!
皆もそう言う物だろう?
俺達は、お互いの体を離した。
「それじゃあ、また」
「ええ」
俺達はお互いに、同時に封印術を施した。
お互いの体が眩い光に包まれ、グレモリーの体は、俺の前から消えて行った・・。
そして俺も、長い眠りについた・・。