ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「またね!皆・・!!」
ネビユはドアを開けて出て行った。
「行っちまったな」
「ああ」
ルネとリーケルが扉の方を見ながら感慨に耽った。
「少しはネビユちゃんの役に立てたかな?」
「立てたさ。アイツ、泣くのを必死に堪えてたみたいだからな。お前も気づいてたんだろ?」
「もちろん」
「えっ?そうだったの?何か悲しい事でもあったのかな・・?」
ウナガが尋ねた。
「いやそうじゃない。嬉しくて泣きそうになってたんだよ」
「オレもリーケルの意見に賛成だな」
「嬉しくて?でも何で・・?」
「ネビユちゃんは、地元の同年代の人は皆燃やされて亡くなっただろう?だから、『また会おう』って約束できる人がいなかったんだ」
「ああ・・。それでオイラ達が『またね』って言ったから・・」
「そうだ」
「泣きたい時は思い切り泣けば良いのに・・」
「まあ、お前が言うのは正しい事だろうさ。けど多分、オレ達に弱い所を見せたくないってのがあったんだろうな」
「そっかぁ・・。あんなに強そうなネビユなのに・・」
「強そうに見せてる奴の方が、逆に心が弱いなんて言うのは良くある事さ。リーケルが良い例だ。見た目は弱そうなのに、何度女に振られても決してへこたれない『鋼の意志』を持ってるんだからな」
「なるほどね~」
「ウナガ!そんな事に納得しないでくれよ!!」
「ははは!!!」
ルネとウナガが笑った。
「さて・・と。何だかんだで疲れちまったな。オレ達も次が最後の話題にするか」
「それじゃあついに・・好きな人の話題ですか?!」
「よっしゃ!!」
ウナガとリーケルが目を輝かせながらルネに言った。
「・・何でお前らはそんなにテンション高いんだよ?」
「だってさ。オイラは同い年の男子の恋愛事情なんて一度も聞いた事が無いからね」
「それはオレも同じだぜ?」
「あれ?リーケルのは?」
「リーケルのは別枠だ。毎回毎回、オレがいる時にナンパして玉砕してたんでな。わざわざ聞かなくても知ってたから」
「ああ・・。なるほどね」
「ウナガ・・。頼むから変な事に納得しないで・・」
リーケルがまたショックを受けたようだ。
ルネはそんなリーケルを相手にせずにウナガに尋ねた。
「お前だって、そばにゴンって奴がいたんだろ?」
「うん。そうだね」
「そいつはどうだったんだ?」
「う~ん・・。何かゴンは自分の事で手一杯って感じだったからなぁ。もしかしたらオイラと同じで、ミッチの事が好きだったかも知れないけど」
「えっ・・?」
「ああ~!!!しまったぁぁぁぁ!!!!」
ウナガはうっかり自分の好きな人の事をしゃべってしまった。
リーケルとルネは顔を見合わせてから笑った。
「まあウナガは分かりやすかったからな。ミッチちゃんの名前が出てくる度に、何だか滅茶苦茶嬉しそうな顔してたし。なあルネ?」
「おう」
「がーーん・・。そうだったのかぁ・・。ちっとも気づかなかった・・」
「まあ表裏が無いから良い事だと思うぜ?なあ、リーケル?」
「うむ。その通り」
「そうかぁ・・。じゃあこのままで行こうかな」
「それが良い」
リーケルとルネはうんうんと頷いた。
「ところで、順番をどうするか決めてなかったけど、今度はウナガから反時計回りにしよう。ルネもそれで良いな?」
「じゃあお前がラストって事か。良いぜ。オレがラストだと盛り上がらないだろうし」
「よっしゃ!と言う訳でウナガ、続きをよろしく」
「う~・・。どうやって話し始めれば良いんだろう・・?」
「ミッチのどこを好きになったのかとか、ミッチを好きになった経緯とか、そんなのを話してみたらどうだ?」
「わ・・分かった。それじゃあやってみるよ」
ウナガは一度目を瞑った。
話をまとめようとしているのだろう。