ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
数分後・・。
三人は聖王家の当主の家の前にいた。
ランス内で一番大きくてりっぱな建物だった。
「そうだよな・・。聖王家の当主が住んでるくらいだから当たり前か」
リーケルが建物を見上げながら言った。
「交渉は苦手だから、リーケルに任せた!」
「オイラも任せた!!」
「分かった分かった・・。ごめんください!!」
リーケルが入口のドアを叩きながら叫んだ。
するとドアが開き、50代ぐらいの男が顔を出した。
「どなたですか?」
「えっと・・。三日ほど前にハリードさんと旅をしていた者ですが・・」
「おお!そう言えばハリード様が仰ってましたよ。『かなり見どころのある若者を二人見つけたから、そいつらを鍛えてやりたい』って。あれ?」
「どうかしましたか?」
「あ、いえ・・。あなた方は三人いますけど・・」
「ああ・・!えっと・・。一人はつい最近仲間になりまして・・」
「おや、そうでしたか。いやしかし、残念です」
「残念?何がですか?」
「おそらくあなた方は、また聖王廟の試練に挑むためにいらっしゃったのでしょう?」
「ええ、そうですが・・。何かありましたか?」
「それがですね・・。ハリード様が先生と呼んでいらっしゃった『ロアリングナイト』がですね、あの場から消えてしまったのです」
「え・・ええ!?」
リーケルはルネと顔を見合わせた。
「ど・・どうしてですか?」
「ハリード様が仰るには、『心残りが無くなったからだろう』との事でしたが、詳しい事は分かりません。と言う訳で、もう試練に挑む事は出来ないのです」
「そうですか・・。それなら仕方が無いですね」
「あ、そうそう。洞窟への入口ですが、町の住人に気づかれると怖がられるかも知れないと言う事で、ハリード様が入口を隠しましたが、入る事は可能です」
「まるで私達が洞窟に再び入る事を知っていたみたいな言い方ですが・・」
「ハリード様がそう仰っていたのですよ。『さっき言った見どころのある二人は、必ずここに戻ってくる。そして、洞窟に再び行くだろう』と」
「そこまで予測していたとは・・。とにかく、ありがとうございました」
「いえいえ。どういたしまして」
三人はその場を離れた。
「う~ん・・。残念!」
リーケルがかなり残念がった。
「ねえあのさ・・。その『先生』って言うのは、ユウより強いの?」
「いや。ユウの方が大分強いだろうさ。先生には俺達二人が協力すれば勝てたけど、ユウには俺達二人で挑んでも、とても太刀打ち出来そうに無い」
「おい、勝手に決めるなよリーケル」
「そうは言うけど、俺達二人でアイツに勝てると思うか?」
「やって見なきゃ分からねえけど、勝てるビジョンが見えないのは確かだ」
「じゃあ何で『勝手に決めるな』なんて言ったんだ?」
「オレ達も決して弱く無いって事を言いたかったのさ」
「それを言われると否定し辛い・・」
「そっか!それなら問題無いね。オイラはユウに負けたけど結構良い勝負が出来たと思うし、それに、オイラにはすでにミューズ様とシャールさんと言う先生がいるしね!」
リーケルとルネは顔を見合わせて笑った。
「そうか。それなら気にせず進むか!」
「了解!!」
と言う訳で、三人は聖王廟のそばに向かった。