ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
ルネが崖の下を見ると、スタンレーが良く見えた。
当然、その周りの平野も良く見える。
「なるほど!ここからなら陣営が見えるな!!ファルスの陣営は見えるかどうか分からんが、スタンレーの陣営は確実に見える!これなら行けそうだな!!」
「ああ。スタンレーの陣営を造り始めたら即、二人で山を下りる。そして、お互いの陣営に向かう。ファルスは少し距離があるから、本当は早めに近くに行っておきたいんだけどな」
「そこはオレが猛ダッシュで何とかしてやるさ」
「そうか。頼む!」
「あのさ・・。ちょっと良いかな?」
「どうしたウナガ?」
「だったらオイラがスタンレーに行くって言うのはどうかな?で、戦争が始まりそうになったら二人に伝えに行くとか。そうすれば陣営が出来るタイミングで二人ともお互いの国にたどり着けるんじゃ無いかな?」
「それはありがたい事だ。けどさっきここを通った男達が言ってただろ?『戒厳令が出た』って。戒厳令が出ると、町には入れなくなる。そして、町の人達は町から出られなくなるんだ」
「そ・・そうなのかぁ・・。がっくし・・」
ウナガは肩を落とした。
「ウナガが知らねえのも無理は無い。ピドナで戒厳令が発令される事なんてありえないからな。戒厳令が発令されるって事は、まもなく戦争状態になるって事。だが、この世界でピドナと戦争する・・いや。戦争ができる国はロアーヌとツヴァイクぐらいしか無えからな」
「ルネの言う通り。そして、ロアーヌもツヴァイクも、決して他国に喧嘩を売ったりはしない。だから、戦争が起こるはずが無いんだ。ピドナがちょっかいを出したりしない限りは」
「ピドナがちょっかいを出す可能性はあるんだね?」
「ああ、ある。何せ今の状況がそうだからだ」
「えっ・・?それってまさか、今回のスタンレーとファルスの戦争の原因は、まさかピドナ・・?」
「そうだ」
「えええっ!?そうなの?!」
「ああ。これはハリードさんが言っていた事だが、俺達もその意見に賛成している」
「それじゃあ、オイラが二人に協力したら・・」
「もしウナガが俺達に協力したらどうなるか?その事がピドナ軍にバレたら、ウナガが大切にしているミューズ様、シャールさん、そしてミッチも、ピドナ軍に捕まってしまうかもしれない・・。俺としては、ウナガが物凄く慕っている人達が、処罰を受けたり処刑されたりしてほしくは無い」
「オレもだ」
「うう・・。オイラもそうなって欲しくない。分かったよ。オイラはおとなしくしてる事にする」
「ありがとうウナガ。とりあえずしばらくは、ランスとここの行き来を続けよう。そのうちにハリードさんに出会える事もあるかも知れないからな」
「うん。分かった」
「それじゃあ、今日はランスに戻ろう」
そう言うと、リーケルは先に洞窟に入って行った。
「ねえルネ」
「何だ?」
「リーケルがいつものリーケルじゃ無かったみたいだったけど・・」
「ああ。アイツは自分や仲間がピンチになると、スイッチが入ったみたいに五感が鋭くなるんだ。だから、オレはアイツを敵に回したくねえんだ」
「うん。それはオイラも良く分かった」
二人もリーケルを追って洞窟に入って行った。
それから三人は、朝から夕方にかけて、山からスタンレーの状況を確認し、夜にはランスのホテルで休む、と言う事を続けた。
その間に、ハリードと出会う事も期待したが、そっちは空振りに終わった。
そして数日後・・。
ついにスタンレー軍が動きを見せた。
「それじゃあ行くか、リーケル」
「よっしゃ!!」
「二人とも、健闘を祈ってるよ」
「おう!!」
「よっしゃ!!」
リーケルとルネはウナガと握手をすると、山を下りて行った。
ウナガは、二人の姿が見えなくなるまで、二人の姿を見つめていた・・。