ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

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紅二点と愉快な仲間達④

「お帰りなさいませ、姫様」

「うん。ただいま」

「エレンからの手紙に書いてあったから知ってたとは言え、『姫』って言う言葉を聞くと何だか現実から大きくかけ離れている気がするね」

「ほう!エレン様のお知合いですか!」

「ああ。私はノーラ。以前、エレンと旅をした事があってね」

「そうでしたか!それは素晴らしい」

 

ネビユの祖父は嬉しそうに頷いた。

 

「そうですね。現代では、『姫』と呼ばれる存在が減っていますからな。ゲッシア王朝しかり、滅んだ王朝も数知れずですし・・」

「ゲッシア王朝・・。ハリードとウナガの故郷だったね」

 

ノーラが沈痛な表情をした。

ネビユの祖父はノーラとガモリーの顔を交互に見た。

 

「姫様、彼女達が今回の護衛ですか?」

「護衛と言うのはちょっと違うかな。アタシの仲間と友達だよ」

「ガモリーです。よろしくお願いします。ネビユさんの友人です。ネビユさんが認めてくださいました」

「おおお~!姫様にお友達が!?それは感激です!!」

 

ネビユの祖父は感動のあまり泣き出した。

 

「後は恋人を連れて来てくだされば、何も思い残す事は無いのですが・・」

「ば・・馬鹿な事言わないでよ!!アタシは当分、恋人なんて作らないんだから!そ・・それよりじいや、あなたは本当に行かないの?もう母に会えなくなるかも知れないんだよ?」

「娘の事は、もうすでに諦めておりますから」

「もう!まあそう言う事なら仕方ないか。それじゃあそろそろ・・」

「あ、少し待っていただけますか?」

「うん?どうしたのガモリー?」

「少しおじい様とお話がしたいのですが、よろしいでしょうか?」

「私とですか?ええ。私は構いませんが・・」

「アタシ達は外に出た方が良いかな?」

「いいえ。大丈夫です」

「それで、お話と言うのは?」

「あなたは、グレートアーチの町長様でよろしいですよね?」

「ええ、その通りです」

「良かったです。私はピドナ軍の者です」

「ほう!ピドナ軍の」

 

ネビユの祖父の目の色が変わった。

が、その表情からは歓迎されているのか、されていないのかは分からなかった。

 

「それで、軍の者が私に何用ですかな?」

「私はネビユさんにお願いされ、あなたの娘さんの魂を解放するために参りました」

「ふむ・・。それで?」

「もしそれがうまく行きましたら、有事の際、ピドナに優先的にスパイスを売っていただきたいのです。もちろん、売れる範囲内で構いませんし、値段も言い値で買い取ります」

「有事?戦争が始まるのですか?」

「ええ。おそらく」

 

この言葉を聞くと、ノーラとネビユの目が大きく見開かれた。

 

「どことの戦争ですかな?」

「おそらく、ロアーヌ・ツヴァイク両国と・・です」

「なるほど・・」

 

(まさか・・)

 

(ユウとガモリーが戦うのって)

 

(その戦争で・・?)

 

ネビユは、またガモリーがユウを殺すイメージの事を思い出してしまった。

 

(本当は戦ってほしくない!)

 

(戦って欲しくないけど)

 

(ガモリーには譲れない物があるんだろうな・・)

 

ネビユは下を向いた。

 

「しかし何故、グレートアーチのスパイスをお求めなのですか?うちの『トワイライトペパーズ』よりもアケの『アケスパイス』の方が有名ですし、規模も大きいのですが?」

「その辺りはあまり詳しく無いので良く分かりませんが、一つだけ言える事があります。それは、グレートアーチの料理がとてもおいしかったと言う事です。それはつまり、グレートアーチのスパイスが私の口に合ったと言う事です」

「ほう!」

「私の口に合うのですから、他のピドナの人達の口にも当然合うでしょう。ですから、こちらで買おうと考えた次第です」

「確かにね。私はピドナの武器屋なんだけど、私もとてもおいしかったと思う」

「そうですか。そこまで仰っていただけると私も光栄です。分かりました。それではピドナにスパイスを優先的にお売りしましょう」

「ありがとうございます!」

「いえいえ。お礼を言うのはこちらの方です。孫の事を、今後ともよろしくお願いします」

「はい!こちらこそ!!」

 

ガモリーは笑顔で頭を下げた。

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