ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
ちなみにオイラは16歳、ミッチが14歳だ。
皆、実際の誕生日は分からないので、ピドナの孤児院にやって来た日を誕生日に設定した。
当然、赤ん坊がその日を知りようが無いので、後々院長に聞いたぞ。
院長から聞いたゴンの誕生日が、明日に迫っていると言う事だ。
オイラももう少ししたら、多分ゴンと同じように旅に出ると思う。
出来る事なら、ミューズ様とシャールさんが結婚する所を見たいんだけどな。
あの二人お似合いだし。
けどミッチ曰く、『シャールさんの方が拒否してる』らしい。
何でかなぁ?
普通逆だろう?
まあ、今のままでも居心地が良いから、オイラは別に良いんだけどね。
「そこでだ。明日は卒業試験みたいな物を用意しようと思う」
「卒業試験?」
ゴンが尋ねた。
「そうだ。三人で行動できる最後のチャンスだからな。三人一緒に行う試験にするつもりだ」
「それ面白そう!」
ミッチがはしゃいだ。
「どんな事をするかは明日発表する。とりあえず、お前達は今日はゆっくり休め」
「はい!お疲れさまでした!!」
オイラ達はそれぞれの部屋に引き揚げた。
「今日もお疲れ様。紅茶が入ったわよ」
三人がいなくなると、ミューズがシャールを労った。
二人は椅子に座り、テーブル越しに向かい合った。
「ありがとうございます、ミューズ様」
シャールは差し出された紅茶を飲んだ。
ミューズも同じように紅茶を飲んでからシャールに言った。
「卒業試験かぁ・・。本物の先生みたいね」
「そうですね。親と言うよりは先生の方が近いと思います」
「そう?親としても十分に通用すると思うけどなぁ」
そう言うと、ミューズは意味ありげな眼差しをシャールに向けた。
シャールは顔を赤らめた。
「そ・・それは・・その・・。私はあくまでもクレメンス様からあなたをお守りするよう頼まれているだけの下賤な者です!それなのに、あなたと夫婦になるなんて・・そんな大それた事出来ません!」
「はいはい。分かってるわよ。本当に頑固なんだから・・」
ミューズがクスクス笑った。
今までも何度かこんなやり取りがあったらしい。
とは言え、こんなやり取りでもミューズは満足そうだ。
おそらく、シャールが今もどんな答え方をするか分かっていて、わざと言ったように思われる。
好きな人をいじめたくなる、みたいな事だ。
「ところで、卒業試験ってどんな事をさせるつもり?」
「そうですね。頭の中ではほぼ形が出来ているのですが、あともう少しですね」
「ああ、なるほど。当日に分かるって訳ね。それじゃあ私もそれを楽しみにしてるわね」
「ええ。そうしてください」
二人はそれからも、取るに足りない話をした。