ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「良かったわね」
「えっ?何がですか?」
「イードね、あなたの事気に入ったみたい」
「えっ?そうなのですか?私の名前が変だって仰っていましたけど」
「素直じゃ無いのよアイツは」
「ですが、どうしてイードさんが私の事を気に入ったのが分かったのですか?」
「今私達がいるこの部屋はね、亡くなった母の部屋なの。で、今あなたが休んでいるのは母のベッド。イードは母が大好きだった。そのイードが、母のベッドを使っているあなたに不平を一切言わなかった。これはもう、間違いなく気に入ったでしょ」
「あなたも不平を言わないのですね」
「もちろん。私もあなたが気に入ったから」
「そう言ってもらえると嬉しいです」
「それはこちらのセリフ。私達には同年代の友人がいないの。だから、弟共々よろしくねガモリー」
「はい。こちらこそよろしくお願いします。メリアさん」
「あら!もう名前を憶えてくれたの?」
「クスクス・・。お互い様です」
「フフフ!そうね!!」
二人で笑いあっている時にドアがノックされた。
「入るぞ、良いか?」
「父上の声だわ。どうぞ」
ドアが開き、三人の男性が入って来ました。
一人はイードさんで、後の二人は30~40歳ぐらいでしょうか。
「紹介するわね。茶髪の方が私とイードの父である、ヴォルフ」
「おいメリア・・。何だか雑な紹介の仕方だな・・」
「仕方が無いでしょう?他にどう言えば良かったのですか?」
「まあ、それもそうか」
ヴォルフ様が私の方を見ました。
「ヴォルフだ。一応ピドナ軍のナンバー2だ。よろしくなガモリー君」
「はい。こちらこそよろしくお願いします」
「私の子供達には同年代の親友と言う存在がいないのでな。仲良くしてやってほしい」
「もちろんです」
「フッ・・。よろしく頼む」
ヴォルフ様は少し微笑むと、もう一人の方に自分の場所を譲りました。
「そしてもうお一方が、あなたを救助してここまで連れて来てくださった、現ピドナ国王のルートヴィッヒ様です」
私はルートヴィッヒ様を見ました。
輝く金髪は、まるで太陽を現しているかのようでした。
少なくても、私にとっては・・です。
「助けていただき、ありがとうございました」
「いやなに。たまたま私が行った所に、たまたま倒れていた君がいた。ただそれだけの話だ」
「そうでしたか」
「名はガモリーと言ったな。身体は大丈夫なのか?」
「はい。ケガは特にありません。ただ、物凄く空腹を感じます」
「はははは!それは良い。そうだな。それでは折角だし、皆で食事にしよう」
「本当ですかルートヴィッヒ様?」
イードさんが目を輝かせて喜びました。
「ああ。私もそうだが、お前達も彼女と話がしたいだろう?」
「もちろんです!!」
「よし。そう言う訳だ。今から食堂に向かおう」
「やったぜ!なあ姉貴?」
「ええ!そうね」
「あ、あの!」
「どうした?ガモリー」
「あの・・。助けていただいたお礼に、ここで働かせてはもらえないでしょうか?」
気が付くと、口が勝手に動いていました。
そんな事、認めてくださるはずが無いのに・・。
「もちろんだ。今からの食事は、そのための交流会でもある。動けるか?」
「は・・はい!大丈夫です!よろしくお願いします!!」
ルートヴィッヒ様は二つ返事で許してくださいました。
まるで夢のようだと思いました。
ルートヴィッヒ様は私にとって『太陽』みたいな存在です。
その下で働けるのですから、これ以上の幸せはありませんでした。
食事会はとても楽しい物となりました。
ただ、私は記憶がほとんど残っていないので、私自身の事はほとんど話せませんでした。
一応、剣が使えるのと、月の術が得意だと言う事を話すと、皆さんが興味を示しました。
「その力、後で見せてもらっても良いか?」
「はい!もちろんです」
と言う訳で食事が終わって少し休憩した後、剣を使ってルートヴィッヒ様の部下と稽古をしたり、月の術を披露したりしました。
「おお~・・」
「すげえな・・」
メリアさんとイードさんが感嘆の声を上げました。
「これは・・。想像以上だな」
「ですね」
ルートヴィッヒ様もヴォルフ様も満足してくださったようです。
「よし。早速明日からピドナ軍のメンバーの一人として働いてもらう。良いな?」
「ありがとうございます!」
「それで、お前の住む所だが・・」
そう言って、ルートヴィッヒ様がヴォルフ様の方を見ました。
「どうだろうヴォルフ?お前の所で面倒を見てくれぬか?やはり同年代の子がそばにいた方が、ガモリーとしても安心するだろうし」
「私は構いませんが・・。メリア、イード、お前達はどう思う?」
「異議なし!!」
お二人の声が揃いました。
ヴォルフさんが優しく微笑みました。
「・・と言う訳だ。どうだろう?君がいてくれると、私としても心強いのだが」
「はい。ぜひよろしくお願いします」
こうして、私はピドナに居場所を見つける事が出来たのです。