ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「そうだったんだね・・」
ガモリーの話を聞き、ネビユは合点がいったようだ。
「それでガモリーは、ルートヴィッヒ・・様のために働いているって訳だ」
「はい。ルートヴィッヒ様の夢は私の夢でもあります。『私達の』夢の邪魔をする者は、誰であっても容赦はしません」
「・・その夢って何?」
「世界を統一する事です」
「世界を統一してどうするの?」
「ルートヴィッヒ様は世界を統一し、『全ての者が平等に暮らせる平和な世界を作りたい』と仰っていました」
「そうなんだ・・」
(変だな・・?)
(さっき見えた映像では)
(何か別の事を考えていたような・・)
(ただ)
(心の中に靄みたいのがあって)
(完全には聞こえなかったけど・・)
ネビユは首を傾げた。
「それでロアーヌとも戦うって事か・・。ユウとも。それでユウと戦った時に手加減してた。そうなんだね?」
「はい。そうです。彼に私の力の全てを見せる訳にはいかなかったので」
「全てはルートヴィッヒ様のため・・って事だね?」
「はい」
「そっか・・」
ネビユは切なくなった。
「アタシね・・。武闘会が終った後、ユウと握手した時に見えちゃったんだ」
「見えた?何がですか?」
「あなたがユウを殺すイメージを・・」
「・・・」
「ほんの一瞬だった。けど、これは未来に起きる事なんだってすぐに分かった。それでガモリーに会ったら何とか止められないかって思った」
「・・・」
「けど、止められないよね・・?すごく固い意志を持っているし」
「はい。止められません」
「ユウがあなたの実の双子の弟だとしても?」
「そ・・それは・・」
ガモリーは言い淀んだ。
「やっぱり気づいてたの?」
「そうですね。最近色々と記憶が蘇って来まして。私にこんな経験無いはずなのにって思ったのですが、あまりにも記憶が鮮明すぎました。それで、この記憶は造られた物では無くて、実際にあった事なのだと思ったのです」
「例えば?」
「私とユウさんが剣の稽古をしていた事とか、ユウさんに『姉さん』と呼ばれていた事とか・・。稽古中に剣と剣がぶつかる音とか、確実に記憶に残っているのです」
「もしかしてユウの名前って、『アイム』?」
「はい、そうです。私が憶えていた彼の名前です。もっとも、彼はその名前を聞いても何も反応がありませんでしたが・・」
「そうだったね。ユウは何も憶えていないのかな・・?」
「と言う事は、ユウさんからこの話を聞いた訳では無いのですか?」
「うん。あなたとユウの『オーラ』の色と形がほぼ一緒だった。だから二人は双子なんじゃ無いかって思ったんだ」
「そうだったのですね」
「でもさ。正直に言うね。あなたとユウのオーラ、どんどん変わっていってる。時々見えなくなる事もあった。どうしてか分からない。こんな事初めてだから」
「もしかしたら彼と私は、『本当の双子』から離れつつあると言う事かも知れませんね」
「そうかも知れない。・・って、そんな事言ったら、ガモリーがユウと戦わない理由が無くなっちゃうじゃない!」
ネビユは頭を掻きむしった。
「クスクス・・。もしそうで無いとしても、私の気持ちは変わりません。ルートヴィッヒ様の夢の邪魔をするのであれば、相手が誰であろうと倒します。例え実の弟であっても」
「例えそれが、アタシであっても?」
「もちろんです」
「そっか・・。そうだよね。うん。分かった。諦める」
「ネビユさん、ユウさんの事をもしかして・・」
「それ以上言わないで。どっちにしろ、彼には届かない想いだろうから」
「・・そうですか」
「話はここまでにしよ。お休み」
「はい。お休みなさい」
二人は再び眠りに就いた。