ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「まさか、地下にも同じ構造の部屋があるって事ですか?」
「違うわ。ここがまさに、私が最初にいた部屋」
「どう言う事ですか?だって、この部屋はこの建物の最上階にあるはずなのに・・」
「信じられない?なら、今から階段を上って最上階に行ってみる?私達がここにいれば、私が言った事の証明になるし」
「いえ!遠慮します!!」
ガモリーとネビユの声が揃った。
いくら若くても、階段を上るのは大変なのだ。
「これには魔法が使われているのですか?」
「ええ、そうよ」
「何故、私達がボルカノさんを救出しに行った時、こちらのルートを使わなかったのですか?すごく近道なのに・・」
「そうですよ!」
ガモリーにネビユが同調した。
「ごめんなさい。さっき開けたドアには私が結界を施していたのだけれど、ちゃんと解除できるか不安だった。もし出来なかったら、弟子の所に行っても結界が解除できずに無駄になってしまう。それが怖かったのでやめたの」
「そうだったのですね」
ガモリーは納得した。
「さて、それじゃあ本題に入るわね」
ウンディーネはガモリー達が出会った時に腰かけていた椅子に座った。
「有事の際に『術士のローブ』を優先的にピドナに売ってくれってフルブライトからの手紙に書かれていたけれど、それで間違い無いわね?」
「はい。間違っていません」
「分かったわ。でも折角だから・・」
そう言ってウンディーネは立ち上がると、クローゼットから何かを取り出した。
どうやらローブのようだが・・。
「それが術士のローブですか?」
「いいえ。これは『道士のローブ』よ」
「道士・・のローブですか?」
道士・・?
何か思い出せそうですが・・。
ガモリーが首を振った。
「それで・・、その『道士のローブ』がどうしたのですか?」
「これはね、術士のローブよりもより強力なローブなのだけれど、東にしか売っていない貴重なローブなの」
「東・・ですか?東とは何ですか?」
「そうよね。実際に東に行ってないと分からないわよね。文献とかにも載ってないし」
ウンディーネは『東』について軽く紹介した。
「七英雄が世界を救う前までは、東へのルートは一方通行になっていて、向こうからこちらに来る事は出来なかった。でも、今は彼らのおかげで道が造られて、東に行き来が出来るようになったの。それでもまだ、往来は少ないみたいだけどね。多分、どちらにも未知なる世界に対する『恐れ』があるのでしょう」
「と言う事は、ウンディーネさんは東に行った事があると言う事ですね?」
「ええ。七英雄と一緒にね。その時に東の人とも交流したわ。『術の事が知りたい』って言って、妖怪みたいなおばあちゃんに色々調べられて散々だったわ」
「よ・・妖怪・・」
ネビユは笑いをこらえた。
「話を戻すけど、道士のローブは『まだ』西では売られていない。けれど、量産できるようになりつつあるので、そろそろモウゼスで販売しようとしてた所なの。だから、これをピドナに優先的に売る・・と言う事でいかがかしら」
「願ってもない事です。よろしくお願いします」
「OK。それじゃあ決まりね。後はフルブライトに報告して・・と」
ウンディーネはテーブルの上に置いてあるタイプライターみたいな物をカシャカシャ押し始めた。
「これでよし・・と。それであなた達はこれからどうするの?」
「折角なのでバンガードに行ってみようと思います」
「そう言えば弟子の一人が『バンガードを元の位置に戻しつつある』って言ってたっけ。バンガードに行く理由は、やはり『アビスリーグ』を壊滅するため?」
「はい、そうです」
「分かったわ。それじゃあフルブライトから返信があったら、あなた達がバンガードに向かった事も伝えておくわね」
「ありがとうございます」
「こちらこそ、色々とありがとう。それじゃあ頑張ってね」
「本当に助かったよ。ありがとうな」
「いえいえ。どういたしまして」
「お二人とも、末永くお幸せに!」
ウンディーネとボルカノがほのかに顔を赤くしたのを見つつ、ガモリーとネビユはその場を後にした。