ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

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紅二点と愉快な仲間達⑲

「ネビユさん、ありがとうございました」

 

ウンディーネの仕事場を出ると、ガモリーが言った。

 

「やはりあなたを連れて来て正解でした。本当に助かりました」

「いやあ、それほどでも」

 

ネビユは照れた。

それから二人は話ながら歩き始めた。

 

「ところで、あの方達の心の中は何故読みにくかったか分かりましたか?」

「ちょっとだけだけど分かったよ。何かね、変な靄みたいな物が邪魔してた。多分、あの人達が『術士』である事が関係あるんじゃ無いかな?」

 

(多分)

 

(ルートヴィッヒも・・)

 

「術士である事が?彼らが術で心を読みにくくしていると?」

「う~ん・・。けどなあ、ウンディーネさんの弟子の人達なんかは、落ち着いてからは完全に読めるようになってたから、ただの術士と言うよりも、『優秀な術士』だけが出来る事なんじゃ無いかなって思うんだ」

「つまりウンディーネさんの弟子達は自らそうしたのでは無く、操っていた何者かが心を読ませないようにしたと言う事ですか?」

「そうそう!そんな感じ」

「なるほど・・。確かに、彼らは心の隙間が大きかったですね。その心の隙間に入られ、彼らは操られていたと言う訳ですか」

「ん?何か知ってるの?」

「まだ完全に思い出した訳では無いのですが、心の隙間に入りこみ、人を自由自在に操る者達がいるのです」

「そんな奴がこの世界にいるのだけは思い出したって事だね?」

「はい」

「十分だよ。これからも少しずつ思い出していけば良いんだからさ」

「ありがとうございます」

 

二人はエルブール山脈を右に見ながら北に進んだ。

 

「バンガードってさ、もし元の位置に戻っていたとしたら、ここからだと多分、最北端の財宝の洞窟からモウゼスまでと同じぐらいの距離だよね?」

「そうですね。そう思います」

「となると、昼少し過ぎたぐらいに着く訳だ。昼ごはん、ちゃんと食べられるかなぁ?」

「ああ・・確かに。バンガードが混乱しているとしたら、昼食を摂る事が出来ないかも知れませんね。これは盲点でした」

「その時は昼ごはん抜き?」

「いえ。問題をすぐに解決して昼食を摂ります」

「あ、でも、元々バンガードが無かったら食べられないか」

「大丈夫です。バンガードはあります」

「あはは!すごい自信。でも、そう言われると本当にそんな気がしてきた」

「そうでしょう?」

 

その言葉にネビユが愉快そうに笑うと、ガモリーもつられて笑った。

 

ネビユが言った通り、昼少し過ぎにバンガードがあるはずの所にたどり着いた。

 

「ちゃんとあるね」

「はい。あります」

 

バンガードはすでに、元の位置に戻っていた。

 

「見た感じ、混乱してるようには見えないけど・・」

「心の声はどうですか?」

「う~ん・・」

 

ネビユは目を瞑って集中した。

しばらくすると目を開けた。

 

「うん。何かホッとしてる人が多いね。『やっと暴走が止まった』って」

「それはバンガードが暴走していた事ですね。他には?」

「何か船の事を心配してる人がいるみたい。『さっき沈めた船の乗組員は大丈夫だろうか?』って」

「船を沈めたのですか?」

「みたいだよ。詳しい事は本人に聞いてみよ。後は・・」

「何ですか?」

「この人はちょっと・・と言うか、かなりやばいね。何か同じ言葉を繰り返してる。『アビスリーグ万歳!』って」

「それは・・。確かにやばい人ですね。その人がエージェントなので、その人をどうにかすればアビスリーグを壊滅できるでしょう」

「そうなんだ。よし!そうと決まればレッツゴー!!」

 

二人は注意しながらバンガードに入って行った。

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