ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
今更言う事でも無いが、バンガードにある、モンスターに対する結界を発しているアイテムは『イルカ像』だ。
これのおかげでモンスターは寄ってこないし、町が海上で移動できるし、サブマリンモードで水中に潜る事も出来る。
バンガードに入ると、まずは情報収集をした。
それで分かったのは、ずっとバンガードが動いてて不安だった事。
それは市長が玄武術士達に命じたからのようだが、その時からすでに、どちらもおかしくなっていたような気がしたとの事。
船は温海の付近、つまりグレートアーチの付近で沈めた事。
どうやら貿易船だったようで、一般の乗客は乗っていなかったようだ。
その後、急にバンガードが元あった場所に舵を切って進み始めた事。
元あった場所に戻ると、操縦室から玄武術士が出て来て、それぞれが休憩を取り始めた事。
だが、市長だけは未だにおかしいままだとの事。
あと、市長は『キャプテン』と呼ばないと相手にしてくれないとの事。
これはおかしくなる前からそうだったとの事。
以上だ。
「そうですか・・。あともう少し早くウンディーネさんの弟子達を正気に戻していたら、その船は沈められずに済んだかも知れないのですね」
「終わった事をクヨクヨしても仕方ないよ。とにかく今は、沈められた船の乗組員の無事を祈ろう?」
「そうですね」
確認してみると食事も摂れる状況だったが、ガモリーがすぐに終わらせるとの事で、二人は市長の家へと向かう事にした。
市長の家は町の中央にあった。
何でも、ここに操縦室に通じる道もあるとの事。
「市長さん、いらっしゃいますか?」
ガモリーが市長の家のドアをノックしてから尋ねた。
だが、何も反応が無い。
「あっ、ダメだよガモリー。市長じゃなくて、『キャプテン』って言わないと」
「あ、そうでしたね」
ガモリーは再びドアをノックした。
「キャプテン、いらっしゃいますか?」
「アビスリーグ・・万歳・・」
低い声が聞こえた。
「どうやら大丈夫みたいですね。行きましょう」
「えっ?えっ?今ので大丈夫なの???」
ガモリーは気にせずドアを開けた。
ドアを開けると正面にテーブルと椅子があり、その椅子に一人の老人が座っている。
彼がキャプテンだろう。
まるで自分の意志が無いかのようなうつろな目をしており、『アビスリーグ万歳』と繰り返している。
市長が座っている椅子の左側に、地下への階段がある。
つまりこれが、操縦室へ行くための階段だろう。
玄武術士達は当然ここから出てきたはずだが、今のキャプテンを見て異常だとは思わなかったのだろうか?
「それでどうするの?」
「キャプテンは操られているに過ぎないので、トレードで勝利して正気に戻します」
「アタシはトレードの事良く知らないんだけど、簡単に勝てる物なの?」
「大丈夫です。こちらには切り札がありますから」
「切り札?」
「では行きます。ネビユさんは少し離れていてください」
「えっ?あ、うん。分かった」
ネビユがガモリーから離れると、ガモリーが大きく息を吸った。
すると、どこからともなく不思議な音楽が聞こえ始めた。
(なんだ!このおんがくは!)
ネビユは辺りを見回して、音楽の発生源を探した。