ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「一つ目は『死のかけら』だ。以前、洞窟寺院跡に住みついていた『ガラテア』って奴が持っていたのと、後は異世界?にあった二つしか存在が確認されていない。それらは、『死の指輪』と『死の弓』として生まれ変わったが、7年前の戦いが終わった後、『これらは危険な代物だ』って言って、吟遊詩人がどこかに持ってっちまったよ」
「吟遊詩人って、『破壊するものと七英雄の戦い』を伝えている人ですか?」
「ああそうだ。今はどこにいるのか見当もつかない。まあ知っていたとしても、死のかけらを使うのは私はおススメしないがね。あれは取り扱いが難しいし。と言う訳で、これは却下だ」
ノーラは少し間を置いた。
「二つ目は『竜燐』だ。ルーブ山地に住んでいたグゥエインと四魔貴族のビューネイから手に入れたのと、ポドールイのヴァンパイア伯爵の城の地下深くにあったヤツの三つが確認されている。それぞれ『竜燐の剣』、『竜燐の鎧』、『竜燐の盾』として生まれ変わったが、鎧と盾に関しては、7年前の戦いの時に壊されちまったって話だ。流石は『破壊するもの』だよね。剣については、ルーブ山地のグゥエインの巣があった所に墓標の代わりに突き立ててある。あれを持っていくのは良心が痛む。よってこれも却下だ」
ノーラは再び間を置いた。
「そして三つ目は『いん石のかけら』だ。魔王殿に三つ、海底宮に一つ、計四つ確認されている。それぞれ『クリスナーガ』、『クリスナイフ』、『星辰の鎧』に生まれ変わった」
「あれ?一個足りませんよ?」
「そうなんだよネビユ。昔の仲間の誰かが持っていると思うんだけど、良く分からない。星辰の鎧の行方も分からない。まあ、いくら私達が開発した武器防具と言っても、その全ての行方を把握するなんてのは無理な話だからね」
「と言う事は、クリスナーガとクリスナイフのありかは分かっているのですね?」
「流石はガモリー、察しが良いね。その通りさ。両方、同じ所にある」
「もしかして、そのどちらかを元の状態に戻して使うおつもりでは?」
「そのつもりだよ」
「ところで、それはどこにあるのですか?」
「附いてくれば分かるさ」
ノーラがケーンの方を向いた。
「・・と言う訳でちょっと出かけて来るよ」
「何か7年前を思い出すね。あの時もこんな風に聖王の槍を探しに出かけたじゃ無いか」
「そうだったね。あの時もここを出てからすぐに『あそこ』に行ったんだったっけ。あれからもう7年か・・。月日が経つのは早いな」
ノーラはそう言って、感慨深げに壁の上の方を眺めた。
そこには、先ほど話題になっていた『聖王の槍』が飾ってある。
これのおかげで、ピドナにはモンスターが入り込めないのだ。
それから三人は、ノーラの工房を出た。
三人は旧市街地で一番りっぱな建物にやって来た。
『りっぱ』と言っても、新市街地の建物とは比較にならないのだが。
「ん!?」
その建物に近づいた瞬間、ネビユが異変を感じた。
「どうしましたネビユさん」
「この建物の中にいる人、とんでも無いオーラの持ち主だよ・・」
「そりゃ多分女神さんの事だね。って言うか、ネビユはそんな事が分かるのかい?」
「はい、一応。アタシはグレートアーチの占い師ですので」
「そうか・・。まあ、他人のオーラが見えるなんて芸当が出来るのは、占い師ぐらいの物だろうね」
ノーラは感心した。
それからすぐに、ノーラは建物の扉をノックした。
「女神さん、シャール、いるかい?」
するとすぐにドアが開き、中から屈強な男が顔を出した。
「どうかしたのかノーラ?ん?後ろの二人は?」
「初めまして!アタシはネビユと申します」
「ガモリーです。よろしくお願いします」
「ガモリー?その身のこなし・・。お前まさか・・」
「はい?何でしょう?」
「まあ良い。話があるなら中で聞こう」
シャールは三人を家の中に招じ入れた。