ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
(なるほどな・・)
(・・・、間違いない)
(あの・・)
(その力)
(とくと見せてもらうぞ)
「ルートヴィッヒが、倒れているガモリーを見た時、こんな事を思っていたのです。時々靄と言うかノイズみたいのが入って良く聞こえませんでしたが、ルートヴィッヒは間違いなく、ガモリーを利用するためにそこへやって来たのです」
「なるほどな。確かに今の状況を知っていれば、ルートヴィッヒがガモリーを利用するために助けたと考えて良いだろう」
「はい。ですが、このルートヴィッヒの心の声を聞いた時は何の事か分かりませんでした。けれど、ガモリーがあれほどルートヴィッヒに忠誠を誓っているのを見て、意味がはっきりと分かりました。そして、その事を彼女に伝えようともしました。でも、それをしても無駄だとも分かりました。言ったとしても、絶対に考えを変えない事が分かったのです。それほど、彼女の意志は強いのです」
「そうか・・」
シャールはため息を吐いた。
「そして、アタシが何故、こんなにもルートヴィッヒに嫌悪感を持っているのかの理由も分かりました。会った事も無いのに『さん』を付けするのさえ躊躇っているのです。それは、大切な友人が利用されていると分かったからです」
「もし・・」
ミューズが言いにくそうに言葉を発した。
「もし、ガモリー様を止めなければならなくなった場合、あなたはどうするのですか?」
「アタシは・・止められません。彼女の苦しみや悲しみを知ってしまいましたから」
「そうですか・・」
ミューズは悲しそうな表情をした。
「話題を変えましょう。暗い話ばかりですと気が滅入りますので」
「そうですね。そうして頂けると、アタシも助かります」
(ウナガが言ってた通り)
(外見だけじゃ無く)
(心も綺麗な人だ)
(けど・・)
(ルートヴィッヒへの憎悪は多少あるみたい)
ネビユはミューズの心の中を読んで、そう思った。
「ウナガは武闘会の後、どうしたのですか?」
「武闘会で知り合った仲間達と一緒に行動しています」
「仲間?それはどんな奴らなんだ?」
「ファルスとスタンレーの王子です」
「王子が二人か!その二人の成績はどうだったのだ?」
「どちらも本選一回戦敗退です。スタンレーの王子はアタシに、ファルスの王子はガモリーに負けました」
「皆、同年代なのか?」
「はい。優勝した選手も含めてです。本選に出場した8人の内、6人が同年代でした」
「末恐ろしいな」
シャールがため息を吐いた。
「スタンレーとファルスと言えば、近々戦争になるのでは無いかと噂されているが、その二人は当事者だから、何か知っていたのではないか?」
「はい。戦争が起きるのは避けられないだろうと言ってました。戦争が始まってから止めるための力を得るために家出をしてきたのだとも言ってました」
「ふむ・・。それで武闘会に参加していたのか。何で王子が?と思ったが・・」
「はい。ただ、『戦争が起きるのは避けられない』と言うのは、自分達が判断したのでは無くて、ハリードさんに言われたからとも」
「何?彼らはハリードに会ったのか?」
「はい。そう言っていました」
「そうか・・。生きていたか・・。良かった・・」
シャールはホッとしたようだ。
「ああそうか。二人がハリードと会った事を知ったから、ウナガは二人に附いて行ったのだな?」
「はい、そうです。二人に附いて行けば、また会えるかも知れないから・・と」
「これは偶然なのか必然なのか・・。国の王子と友人になれたのも、ウナガ自身が王家の血を引く者だからかも知れん・・」
「ウナガがどうかしたのですか?!」
入口の扉が突然開き、一人の少女が入って来た。