ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「デッドリースピン!!」
ブラックはネビュラの周囲を旋回しながら、頭から足の先まで全身の至る所を連続で切り払った。
ネビュラにはダメージが無かったが、攻撃している間は動きを封じる事が出来た。
「すごい・・」
「喝!!」
ブラックの攻撃が終わった瞬間、ネビユの祖父が叫ぶと、動きが止まっていたネビュラをその場に留める事に成功した。
「じいや、今のは?」
「姫様が儀式で戦って来たモンスターは、こうやって確保してきたのです。動きを完全に封じ、そして式神の札に封印するのです」
「そうなんだ・・」
「ガモリー様!今です!!娘に止めを!!」
「分かりました!お二人とも離れてください!」
これを聞いて、ノーラとブラックがネビュラから離れた。
そして、ガモリーが妖刀龍光・改を自分の顔の前に掲げた。
「退魔神剣!!」
「ああああああああ!!!!!」
ガモリーが退魔神剣を使うと、ネビュラから魂のような物が大量に出て来て、妖刀龍光・改へと向かった。
そして、ネビュラが絶叫する所までは前回と同じだ。
「さて、今回は負けませんよ・・!!」
必死に退魔神剣を振りほどこうとするネビュラを、ガモリーの強い意志力で押さえつけているように見える。
なお、退魔神剣が当たると同時に、ネビユの祖父は術を解除していた。
これ以上苦しむネビュラを見るのが忍びなかったのだろう。
「ああああ・・」
ネビュラは明らかに弱まっているように見えた。
それから、ネビユの方によろよろと歩いて行く。
「の・・呪われ・・し・・い・・いちぞ・・く・・」
「お母さん・・?」
魂を吸い取られながらも、ネビュラはネビユに近づいて行った。
「ネビユ危ない!離れて!!」
「いいえ!大丈夫ですノーラ様!!」
「えっ?どう言う事だい?」
「娘は姫に力を継承させるのです。姫もそれは分かっているはず!」
「その通りだよじいや。これは儀式の続きなんだから」
ネビュラはネビユに手が届く位置まで来た。
「あ・・な・・たで・・終・・わり・・に」
「うん!分かった・・!!」
ネビユがネビュラを抱きしめると、ネビュラの体からとてつもない光が発せられ、消えて行った・・。
ネビユは呆然と佇んでいる。
「おいネビユ、どうしたんだ?」
「ネビユ!しっかりするんだ!!」
ブラックとノーラの言葉も、ネビユの耳には届いていないようだ。
「そろそろですね・・」
「えっ?」
ネビユの祖父が意味ありげな言葉を語るのを、ガモリーは聞き逃さなかった。
「う・・うぐ・・」
突然、ネビユが苦しみ始め、しゃがみこんだ。
「う・・うあああああああ!!!!!!!」
「ネビユさん!どうしたのですか?!」
「ネビユ!!」
「ネビユ!しっかりするんだ!!」
「皆さん!これが『秘女の儀』を受けた者に起こる事なのです!」
「これが・・?」
ガモリーがネビユの祖父とネビユを交互に見た。
「そうです。『秘女の儀』とは、それまでの『秘女』の記憶と能力を全て受け継ぎ、人としての生を終え、『秘女』として生まれ変わる事なのです。これにはかなりの苦痛が伴います。本来なら体と心がその苦痛に耐えられないので、18歳になるまで『秘女の儀』を受ける事は許されないのです」
「ネビユさんは確か17歳では・・?」
「はい。ですから、姫はこの状況を乗り越えられるのかどうか・・」
「どうしてそんな無理をしてまで・・?」
「『町の人々のため』です。グレートアーチに住む一部の人は、代々秘女のお告げを聞いて今後の生き方の指標にしてきました。姫はそんな人達が喜ぶ顔が見たかったのでしょう。それで・・」
「それで、自分を犠牲にする道を選んだ・・と?」
「簡単に言えばそう言う事です」
「そんなのって・・!!」
「人が良すぎるよ全く・・」
ガモリーとノーラが憤りを露わにした。
ブラックも無言で地面を蹴った。
その間にも、ネビユは苦しみ続けている。
「私達は一体どうすれば・・?」
ガモリーがたまらずネビユの祖父に尋ねた。