ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「テレビを持って来たのはいつの話ですか?」
「昨日の話よ」
「昨日?変ですね・・。ポドールイでレオニード伯爵にお会いした後、再びツヴァイクに戻ってツヴァイク公と面会したのですが、そんな話はでませんでしたが・・。次の日にロアーヌに帰る話もしたので、すぐに分かるだろうと考えたのかな?」
「どうしてわざわざそんな事を?」
「ツヴァイク公に頼まれたのです。『最近モンスターが現れるようになったが、その原因が伯爵かも知れないから調べてくれ』と」
「レオニード伯爵か~。懐かしいな」
「ええ、そうですね」
ユリアン大臣とモニカ様が話に参加してきた。
「ヴァンパイアと聞いていたから不気味だったし、あの城も不気味すぎて全然眠れなかったもんな」
「ええ・・。あの時はユリアンとトーマス様が居てくれて本当に良かったです。ユリアン達が見張りを引き受けてくれなかったら、私はあの時は一睡も出来なかったでしょうね」
「まあそれはモニカだけじゃないよ。俺もトーマスもエレンもサラも皆同じだった」
「そうだったのですね。私だけで無くてホッとしました」
皆が笑った。
話が一区切りついたのか、カタリナ様が再び俺の方を見た。
「ところでユウ」
「何でしょう?」
「ツヴァイク公は伯爵の事を調べるのを、あなたに直接依頼したの?」
「まあそうですが、俺と言うよりは、『ツヴァイク武闘会の優勝者』にですね」
「で、どうだったのだ?本当にレオニードがモンスターを作っていたのか?」
今度はミカエル様が尋ねた。
「いいえ。ああそう言えば、伯爵は元気でしたよ。俺が父上から依頼を受けて来る事も分かっていました」
「そうなのか?」
「はい。伯爵は動物や自然をも味方につけて、世界中のやりとりを聞いているらしいのです」
「では今、このやり取りも聞いている・・と?」
「おそらく。何せ『全てを知る者』と言う、遥か昔から存在している木からも情報を得ているぐらいですからね」
全員が辺りを見回した。
周りには動物の姿は見当たらないが、観葉植物や花などは飾ってある。
皆が食事しているテーブルの中央にもだ。
「それではまさか、この花からも?」
「それどころか、この辺りを飛んでいる蚊やハエなんかもそうかも知れません」
「何を言うユウ。蚊はどうか知らないが、この城内にハエなんぞは一匹も侵入させていないぞ。食中毒を防ぐために徹底的に綺麗にしているのだからな。『腹が減っては戦は出来ぬ』と言うが、『腹を壊しても戦は出来ぬ』からな」
「仰る通りです、父上」
皆が笑った。
俺はさっきからミカエル様とカタリナ様の事を『父上』『母上』とずっと呼んでいるが、正直言うと照れくさい。
本当は俺の方が遥かに年上だからだ。
けど、一度始めた事を途中でやめる訳にはいかない。
それは俺のプライドだ。
でも、ダメだと言われたら、その時は二度と呼ばない事にする。
だから今のうちにたくさん呼んでおくんだ。
「それにしても、レオニードにそんな事が出来るようになっているとはな・・。驚きだ」
「あと、見た目からは想像もつかないような軽い冗談めいた事も言う人で驚きました」
主に、
『太陽の貴公子』がね。
「そうなのか?私の知っているレオニードとは違うな。性格も少しは変わったと言う事か」
「ところでユウ君。モンスターを作っている奴の話はどうなったのかな?」
ここでラドム将軍も話に参加してきた。
まあ、この話題は誰もが興味のある話だろう。
「ああそうだったな。一体何者なのだ?モンスターを作っているのは?」
「モンスターを作っているのは、『魔導士』と言う奴らです」
「それは、レオニードから聞いたのだな?」
「はい。伯爵は先ほど申しました『全てを知る者』から聞いたとの事です。なお、魔導士の事は、後ほどまとめて説明します」
『魔導士』の名前を聞いた瞬間、玄武隊隊長のラスタ様と、白虎隊隊長のセト様が同時にビクッとしたような気がしたが・・気のせいか?
「何故だ?」
「魔導士は、『俺が何者か?』と言う質問の答えにも深く関わって来るからです。ですので、最後にまとめて話した方が分かりやすいと判断しました。まずは『戦争』の事についてお話します。戦争と言えば、ファルスとスタンレーの戦争が近々起こると思われます」
「そうなのかい?」
ユリアン大臣が尋ねた。
「はい。大会にはファルスとスタンレーの王子も参加していて、その二人もそう言ってました。『戦争を止める力を付けるために家出して来た』と」
「何てこった・・。あの国はまた戦争するのか」
「そうですね。困ったものです」
ユリアン大臣とモニカ様が同じように首を振った。