ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
ハリードさんがオイラを見てニヤリとした。
「ファルシオンか・・。結構構えが様になってるじゃないか」
「えっ?オイラ、剣の使い方はシャールさんに教わってましたけど、曲刀に関しては、実戦で使うのは今日が初めてなのですが・・。ファルシオンでハリードさんのカムシーンに勝たないと意味が無いって、シャールさんが言ってましたので」
「シャールにそうしてほしいと頼んだのは、オレだ」
ハリードさんは真面目な表情だ。
「はっきり言って、ファルシオンがカムシーンに勝つのは不可能だ。だが、お前ならあるいは・・とオレは考えた。ファルシオンでカムシーンに勝つ事が出来れば、カムシーンもお前の事を認めざるを得ないからな」
「どうしてオイラにそんな力が・・?」
「お前には、オレが曲刀使いとして・・いや、人として尊敬している人の血を引いているからさ」
「ハリードさんは、オイラの両親の事を何か知っているのですか?」
「確信は無いが、おそらく・・と言う人物の事を知っている」
「それは一体・・?」
「オレに勝つ事が出来たら教えよう。だが残念だ。今のお前からは、戦おうと言う意思が感じられない。何か他の事が気がかりで仕方が無い感じだな。さしずめ、リーケルとルネの事か」
「えっ!?何故それを・・?」
「昨日シャールと会ったんだ。そうしたら、『ネビユって奴から、ウナガがファルスの王子とスタンレーの王子と行動を共にしているって聞いた』って言ってたんでな」
ネビユ、シャールさんやミューズ様と会ったんだ!
二人の事をどう思ったのかな?
あ・・あと、ミッチとも会ったのかな・・?
ミッチ、元気かな?
会いたいな・・。
「ネビユって奴はウナガの知り合いか?」
「はい。ツヴァイク武闘会で親しくなりまして・・」
「そうか。となると、ソイツもかなりの実力なのだろうな。『類は友を呼ぶ』って言うからな」
「オイラもそう思います」
ん?
こんな言い方したら、オイラ自身も強いって事になっちゃうな。
良いのかな?
「あの二人が一緒と言う事は、ファルスやスタンレーの方に向かうのは容易に想像がついた。で、スタンレーとファルスに入れなくなったとなれば、この辺りで待機しているだろうと考えた訳だ」
「そっか・・。それで簡単にオイラを見つけられた訳だ・・」
「ああ。そしてアイツらは戦争を止めに行った訳だが、戦争を始めるように仕向けたのはピドナだ。そのピドナに住むお前が、この戦争を止めようとしたらどうなる?お前だけでなく、お前の身内・・つまりシャールやミューズにも迷惑がかかるとリーケルに言われた。それでお前はランスに残っていた。違うか?」
「そ・・その通りです。でも、何でそれを言ったのがリーケルだと思ったのですか?」
「普段のリーケルは女たらしの馬鹿にしか見えない。だが、アイツが本気になると、オレやミカエル以上のキレ者になる事が分かったからな。まあ、ルネがあまりにも直情型だから、こんな事は絶対に考えつかないって言うのもあるんだが」
「そうなんですか・・」
オイラよりも二人の事を良く理解している。
すごい人だ。
だけど、『女たらしの馬鹿』って・・。
リーケル、どんまい・・。
「お前はランスに残っていたが、それは二人を助けたいからそうしたのか?」
「はい、そうです」
「その気持ちも分からなくは無いが、今のお前の力では、どの程度力になれるか分からんぞ?」
「ううう・・」
痛い所を突かれた・・。
リーケルもそう言ってたもんな。
何もかもお見通しみたいだ。
「そこでだ・・。どうだ?オレと一緒に来ないか?」
「えっ・・?」
「正直、オレを倒す奴を鍛えるなんて馬鹿な話だと思うだろうが、それでも、オレはお前をオレ以上に鍛えてやるぜ?どうする?」
迷う必要なんて無いよね。
もし、リーケルとルネがランスに戻ってきたらゴメンナサイ。
オイラも強くなって戻って来るから。
それで許して。
「はい!ぜひお願いします!!」
「良いだろう。では早速出発だ」
「どこに行くんですか?」
「まずはユーステルムだ」
こうして、オイラの新しい旅が始まった。