ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
夕方、オイラ達はユーステルムに到着した。
そして船に乗り、キドラントへと向かう事に。
「ウナガ、特訓するぞ」
船に乗っている時に、ハリードさんがオイラに話しかけて来た。
「えっ、船の中でもですか?」
「今後、道中では小剣を実戦で使い、船中や宿や人の邪魔になりそうな所では、曲刀技を口頭で教える。なので、今から曲刀技を口頭で教えてやるんだ」
「どうして両方実戦形式でやらないのですか?」
「曲刀に関しては、お前は練習しなくても十分に使いこなせる。それは、シャールからの返答からも間違いない。『お前は小剣が得意だが、剣に関しても非凡の才能を持っている』ってな」
「それは嬉しいですけど、剣と曲刀って違うのでは?」
「ほぼ同じだが、違う所もあるな。オレが細かい所も教えてやる。お前は絶対に剣以上に曲刀を使いこなせるとオレが保証する。最終的な目標は、他の誰も真似できない、お前にしか出来ない事をやれるようにする事だ」
「それは?」
「『二刀流』さ。しかも『曲刀』と『小剣』の二刀流だ。突き攻撃と斬り攻撃、両方のエキスパートになれるんだ」
二刀流・・。
オイラそんなの見た事ないぞ!
カッコいい・・。
オイラは真剣にハリードさんの言葉に耳を傾けた。
と言うより、曲刀についての話が面白かったんだ。
今回の稽古により、オイラは『デミルーン』を覚えた!
キドラントに到着した時には、まだ夕日が見えていた。
「本来ならここで宿を取って、近くで小剣の稽古をしたい所だが、ここはツヴァイクまで我慢してくれ」
「キドラントに何かあるのですか?」
「ここの町長とは昔、色々あってな~。キドラントには滞在したくない」
「そうなんですか。オイラは大丈夫ですよ」
「悪いな。恩に着る」
何があったのかは敢えて聞かない事にしておいた。
オイラ達はどんどん暗くなっていく雪の中をトボトボと歩いた。
リーケルからもらった毛皮のベストで寒さは防げているけど、やっぱりまだ慣れないなぁ。
ツヴァイクに到着した時は、完全に日が落ちていた。
オイラ達は宿の部屋を取り、同じ建物内にあるパブで食事を摂る事に。
ここだと宿から出ずに食事が出来るとの事。
そうは言ってもなぁ・・。
「心配するなウナガ。オレは酒を飲まんし、お前にも飲ませない。ツヴァイクビールはうまいんだが、酔いたくは無いんでな。食事をしつつ、情報を得るにはパブが一番良いんだよ」
「そう言う物ですか・・。でも、情報って?」
「一つ気になる事があってな。お前にも関係のある事だ」
「オイラにも関係・・?」
何だろう?
気になるな・・。
オイラ達はカウンターに座り、二人ともピザを注文した。
ツヴァイク産の小麦を使っているとの事で、モチモチでおいしかった。
「何か情報は?」
ピザを食べ始めてからしばらくすると、ハリードさんがバーテンに尋ねた。
「ファルス行きの船がストップしているのは知っているだろう?スタンレーとの戦争が始まるとかでファルスで戒厳令が出たせいだ。ファルスとの貿易の事もあるから、成り行きを注視していたんだが、何と戦争が始まる前に終ってしまったらしいんだ」
「えっ?」
ハリードさんとオイラが同時に言った。
「それはどう言う事だ?」
「詳しい事は分からないが、何でも両国の指揮官が暗殺されてしまったんだと」
「なっ!?」
両国の指揮官って・・。
国王の事じゃ無いの?
「ハリードさん、両国の指揮官って・・」
「ああ。リーケルとルネの父親だ」
「や・・やっぱり・・」
リーケル・・。
ルネ・・。
大丈夫なのかな・・?
「これで、あの二人は当分ランスには戻れないな。国王としての務めを果たさなければならないからな。お前が迷惑をかけずに済んだって意味では良かったかも知れないが・・」
「そう・・ですね。ところで二人を暗殺したのって・・」
「ピドナ軍の奴だろうな」
「そうですか・・」
「とりあえず、今後も情報を得ながら進むぞ」
「分かりました」
オイラ達は食事を終え、宿の部屋に向かった。
流石に今日は特訓はやめようと言う事で、すぐに床に就いた。
だけど、オイラはなかなか寝付けなかった。
リーケルもルネも、父親を失った。
これで、オイラと一緒になった訳だ。
その悲しみはどれほどの物だろうか・・?
そんな事を思っていたら、いつの間にか眠っていた。