ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
アケに着いた一人と一匹は、道具屋の店員にさっそく謝った。
依頼したのが彼だから、彼に謝るのが筋だと考えたのだ。
「いやあ・・。良かった良かった。こうして直接話す事が出来て。これならば、今後は安心して薬草を取りに行けるよ」
「私達の事、許してくれるの?」
「当たり前だよ。むしろ、我々が何か悪い事をしたから怒ってるんじゃ無いかって思ってたぐらいだからね。他の皆には私から報告しておくから、君は安心して村に戻り給え」
「ありがとう村長さん!」
「あ、村長さんだったのですね」
「そ!ちなみに、私も一応、妖精の村の長って事になってるよ」
「そうだったのですか」
「長って言っても、『最長老』とかじゃ無いんだからね!私も若いんだから!そこは勘違いしないでね!」
「え・・ええ。分かりました」
「分かればよろしい!」
妖精が満足したみたいなので、アケの長老が再び話し始めた。
「さてと、それじゃあ約束通り、棍棒をお売りましょう。100本でしたね?足りない分は出来次第、ピドナに送ると言う事で良いですかな?」
「はい。それでお願いします」
一人と一匹はすぐに道具屋を辞去した。
道具屋から出ると、すぐに妖精がガモリーに尋ねた。
「棍棒なんてそんなにたくさん買ってどうするの?もしかして、ゴールデンバットに鍛えるため?」
「良くご存じですね」
「まあね。私もゴールデンバットにはかなりお世話になったし。一人旅している時に、『振り逃げ戦法』とかしてね」
妖精はしばらく黙っていたが、やがて意を決したように言った。
「・・戦争が始まるの?」
「どうしてそう思うのですか?」
「だって、そんなに大量の武器が必要になる時なんて、戦争の時ぐらいしか無いじゃない」
「そうですね」
「どうして人間は戦争をするの?折角平和に暮らしているのに。今まで作り上げて来た物も破壊するんだよ?そして人もたくさん死んでいく」
「そうですね」
「あなたはどうして戦争をするの?あなたは私利私欲で動きそうに無いけど・・」
「私利私欲ですよ。命の恩人のために戦う。大切な人を守るために戦う。私利私欲以外の何物でもありません」
「はぁ・・。そこまでストレートに言われると、逆に清々しいよ」
妖精はため息を吐いた。
「分かった。もうこれ以上何も言わない。けど、生きて戻って来て。私からはそれだけ」
「ありがとうございます。約束しましょう」
死ぬつもりなんて
これっぽっちもありませんから。
「私はあなた達の戦争には協力しないけど、何かあった時は『あなた』に協力するから。遠慮なく私を頼ってね」
「例えば、どんな時に頼ったら良いでしょうか?」
「そうねぇ・・。この世界には私達妖精族以外にも人間以外の種族がいるの。知ってる?」
「レオニード伯爵でしたら・・」
「あ~・・。あの人は私は苦手・・。人じゃ無いけど・・。まあ彼もそうだけど、他にも七英雄に力を貸して世界を救った者達がいるの。ロブスター族に、象族に、雪だるま族」
「雪だるま???雪だるまが戦えるのですか・・?」
「そうなの。すごいでしょ?ロブスター族はバンガードがあれば何とかなるけど、他の種族は、人間が会いに行くのは難しいの。だから、彼らの力が必要な時は私に言って?私なら何とか出来るから」
「分かりました。その時はよろしくお願いします」
「OK!それじゃあ私はそろそろ村に戻るね。あ、そうだ。まだ名前を聞いて無かったわね」
「私の名はガモリーです。よろしくお願いします」
「私はファータ。『フェアリー』とか『ピクシー』でも良いんだけど、それじゃあ色々と紛らわしいからね」
「紛らわしい・・ですか?」
「うん。まあ、同族のライバルとは区別を付けないとダメって事。今後ともよろしく!」
「え?ええ。こちらこそ!」
「それじゃあバイバイ!!」
手を振って、ファータはその場を去って行った・・。
≪軍師殿・・。応答願います≫
その時、トランシーバーに通信が入った。
アルス少佐ですね。
小声と言う事は、
そばに誰かがいると言う事ですか。
「どうしました?」
≪ちょっと妙な事が起きましてねぇ・・。軍師殿にどうしたら良いか判断を委ねようと思いまして≫
「一体何が起こったのですか?」
≪実は‥≫
アルスは詳細を語り始めた。