ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
ウナガと別れたリーケルとルネは猛ダッシュで山を下りている。
その最中に、リーケルはルネに、スタンレーとファルスの戦争を引き起こそうとした犯人グループの見つけ方を伝授した。
その方法を伝えて、国王を説得する作戦だ。
「そんなんで何とかなるのか?!」
「なる!・・いや!!俺達で絶対にするんだ!!そうで無ければ戦争を止められない!!」
「分かったよリーケル!お前を信じる!!」
「ありがとう!!」
ようやく山を下り切った。
「おっ!ラッキー!!馬に乗ってるスタンレーの斥候がいるじゃねえか!」
「どうするんだルネ?」
「もちろん、あの馬を借りる!おい!そこの奴!!」
スタンレーの斥候が慌ててルネ達の方を見た。
ルネ達が近づくと、明らかに驚いた表情を見せた。
「ル・・ルネ王子?!・・と、ファルスのリーケル王子???」
「おっ!リーケルの事も知ってるか!ちょうど良い。その馬をオレに貸してくれ!で、お前はリーケルを親父の所に丁重にお送りするんだ!」
「王子は戻らないのですか?」
「戻らねえよ。オレはファルス王を説得してくるからな」
「説得・・ですか?!一体何の?」
「決まってるだろう?この戦争を止めるための説得だ」
「出来るのですか?」
「出来る出来ないじゃねえ!『やる』んだ!!」
「ルネ王子・・」
斥候は無言で馬を降りた。
「と言う事は、リーケル王子が、ジェイスン王を説得すると言う事ですね?」
「ああ、そうだ」
「どうかよろしくお願いします。私もファルスに友人がいます。出来れば戦争なんてしたくないです。私は王子を信じます。おそらく他の兵士でも、私と同じ事を言うでしょう」
「お前・・」
斥候は馬をルネに預けた。
「リーケル王子、それでは王の所にご案内致します。王子、リーケル王子の事はお任せください。私が責任を持って、お父上の所にお送りいたします」
「済まない!恩に着る!!リーケル!」
「何だルネ?」
「親父を説得出来たら、直接ピドナに向かってくれ!オレの事は待たなくて良い」
「自信が無いのか?」
「オレはお前ほど口達者じゃ無いんでな」
「大丈夫さ。父は、お前の事を一目置いているはずだからな」
「そうなのか?まあ良い。じゃあ、ピドナのパブで会おうぜ!」
「よっしゃ!!」
二人は握手をすると、ルネは馬に乗り、ファルスへと向かって行った。
「では、こちらも急ぎましょう」
「よろしくお願いします」
スタンレーの斥候が走り出したので、リーケルも後を追った。
「ジェイスン様!!」
10分ほどでスタンレー陣営に着いた。
まだまだ夕方には間がある。
「どうした?ん?そちらは確か・・」
「私はリーケル。ファルス国の王子です」
ジェイスンの部下が色めき立った。
ジェイスンは部下達を制して落ち着かせた。
(何だって・・?)
(ファルスの王子だって・・?)
(何故ファルスの王子がここに・・?)
ジェイスンのそばにいたアルスが思った。
アルスは少しずつ、本当に少しずつゆっくりと陣営から離れて行った。
他のメンバーは、リーケルに気を取られていたので、全く気が付かなかった。
「やはりそうか。敵陣に一人で来るとは・・。捕虜にされるかも知れないと言う事は考えなかったのかな?」
「そんな心配は一切しておりません。あなたはルネのお父上ですからね。それに、そんな事をすれば、ルネの身も危うくなります。あなたは、そんな愚かな事はしないでしょう」
「まさか、ルネはファルスに行っているのか?」
「ええ。私の父を説得しに向かっています。この戦争を止めるために!」
「ふむ・・。息子の事をかなり信用しているようだな」
「それは当然です。何せ、『あなた』の息子なのですから」
「・・・」
「あなたとルネは折り合いが悪いと言う事は聞いております。ですが、お互い決して嫌っている訳では無いと思うのです。ルネは自分でも認めていますが口下手で、あなたときちんと話が出来ないのを悔やんでいた事もあります」
「そうか・・。ルネが・・」
ジェイスンが目を瞑り、黙り込んだ。
「軍師殿・・。応答願います」
この時、小声でアルスがガモリーに連絡を取った。
≪どうしました?≫
どうやらガモリーも察したようで、小声で返してきた。
「ちょっと妙な事が起きましてねぇ・・。軍師殿にどうしたら良いか判断を委ねようと思いまして」
≪一体何が起こったのですか?≫
「実は・・」
ここで前回の最後の場面に戻る事になる。