ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
先にピドナに着いたリーケルは、馬を近くの木にロープで結んでおくと、早速パブに向かった。
ルネがやって来るまでに、自分だけである程度話を進めておこうと考えたのだ。
パブの中には、すでにそこそこ客がいた。
「いらっしゃい」
リーケルがパブに入ると、バーテンダーが挨拶をした。
だが、リーケルの顔を見ると、すぐに不機嫌な顔になった。
「お客さん、ここはアンタのような子供が来る所じゃないぜ?」
「ちゃんと注文はします。それから、メインは情報取集です」
「ふん・・。ご注文は?」
「オレンジジュースで」
「はいよ」
リーケルはバーテンダーの目の前に座った。
バーテンダーがオレンジジュースをグラスに注ぎ、リーケルに渡した。
「で、何の情報が欲しいんだ?」
「一週間ぐらいピドナに戻って来なかったけど、最近戻って来た部隊ってありますか?」
「ほう・・」
バーテンダーの目がキラッと光った。
「なかなか面白い情報を知りたいんだな。俺はちょうど良い情報を持っているが、アンタ、いくら出す?」
「1000オーラム出しましょう」
「ダメだ」
「2000オーラムならどうですか?」
「ダメだ」
「あなたには勝てないですね。3000オーラム出しますから、お願いします!!」
「ダメだ」
(もっと欲しいのか!)
(がめつい奴め!)
「仕方ない、5000オーラム出しましょう」
「そのくらいで良いだろう」
リーケルはバーテンダーに5000オーラム払った。
「アンタがさっき言ったように、一週間ぐらいピドナを留守にして、最近戻って来た部隊があるんだ。それは、『美人軍師の部隊の中の7人の先鋭』だ」
「び・・美人軍師!?名前は?」
「あいにく名前は公にされていないんだ。と言っても、別に一般人は誰も知らないって訳じゃ無い。レオナルド武器工房には何度も出入りしているみたいだしな」
「そうなんですか」
「でも俺はわざわざ知ろうとしなかった。何故か?謎だからこそ、俺の関心も高まるからだ。別に名前を知った所で、俺に利益がある訳でも無いしな」
「ごもっとも・・」
「それで?その部隊の事を知って、お前はどうしたいんだ?」
「その内の一人と何とか接触したいのです」
「なるほど。まあ訳アリだろうから、理由は聞かないぜ?」
「ありがとうございます」
「アンタは実に運が良い。それに関しても、俺なら解決する事が出来るぜ?どうだ、俺に依頼するか?」
「ぜひ!!」
「じゃあ、5000オーラム追加で」
「ぐぐ・・!!」
(さらに5000オーラムはかなりの痛手だぞ)
(どうする・・?)
リーケルは大いに悩んだ。
(ここは時間を稼いで)
(ルネを待つか)
「その方法と言うのを聞いてから判断したいです。良いですか?」
「まあ良いだろう。5000オーラムは安くは無いしな。実はな、その部隊のメンバーの一人と俺の妹が知り合いでね。と言うか、ソイツが妹にぞっこんで毎日のように会ってたんだが、それがつい最近、一週間ほどプッツリと途絶えた。で、ソイツが久しぶりに会いに来たんで何があったのかを妹が尋ねると、『秘密の任務』があったって言うんだ」
「ああなるほど・・。それでその部隊の事情に詳しかったのですね?」
「そう言う事さ」
「つまり、妹さんにそのメンバーの一人をおびき寄せてもらうって事ですか?」
「ああそうさ。どうだ?悪い話じゃないだろう?」
「そうですね・・」
(悪いどころか)
(かなりの確率で成功するぞこれは・・)
(こんなすぐに解決策が見つかるなんてラッキー)
(時間はまだまだたっぷりある)
(どうする?)
(どうする俺?)
リーケルは腕を組んだ。
一方、ルネもたった今、リーケルの馬が繋いである場所のそばに馬をロープで繋いだ。
(これはスタンレーの馬!)
(親父の奴、リーケルに貸したのか・・)
(やるじゃねえか)
(待ってろよリーケル)
(オレも今行くぜ!!)
ルネはピドナのパブに急いだ。