ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
目を瞑ってからどれだけの時間が過ぎたか分からない。
だが、ガモリーは間違いなくここだと判断した。
「グラフ中将!今です!!」
ガモリーはトランシーバーに向けて叫んだ。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
「うわっ!!」
「きゃっ!!」
グラフの雄叫びのデカさに、イードとメリアは耳を塞いだ。
当然、他の騎馬隊のメンバーもだ。
グラフの雄叫びにより、周りの地面が少し揺れているように見えた。
「よ・・よし!皆行くぞ!!」
「私達も行くわよ!!」
イード達はファルスへ、メリア達はスタンレーにそれぞれ向かった。
「きゃあ!?」
ガモリーは、急いでトランシーバーの送信ボタンを押した。
何とトランシーバーから、グラフの雄叫びが聞こえて来たのだ。
音量を下げるよりも、こちらの方が早いと判断したのだ。
中将・・。
うっかりシーバーの送信ボタンを押したまま叫びましたね・・。
おかげで耳がキ――――ンってします。
ガモリーはどっと疲れてしまった。
「な・・何だ!?」
パブに向かっていたルネも雄叫びを聞いた。
(今のはスタンレーの方角から聞こえたようだが・・)
(やべえ・・)
(嫌な予感がする)
(済まんリーケル!)
(オレはスタンレーに戻る!!)
ルネは急いで馬を繋いだ所に戻った。
「うおっ!?」
グラフの雄叫びは、ピドナのパブの中にまで聞こえていた・・。
「な・・何だよ今のは?」
バーテンが危うく持っていたグラスを落としそうになった。
客達も混乱している。
「分かりません。どうやら北の方から聞こえたようですが・・」
(北の方?)
(スタンレーとファルスか!)
(しまった!!)
(戦争が始まる前に動くなんて)
(思ってなかった!!)
リーケルは慌てて席を立った。
「あ、先ほどの話は無かった事にしてください!オレンジジュースのお代だけ払います!!」
「ああ良いよ。さっき5000オーラムもらったからな」
「ありがとうございます!では!!」
(今の雄叫びは)
(ルネも聞いただろう)
(だとすると)
(ルネはスタンレーに戻るはずだ)
(俺がルネならそうするからだ!!)
リーケルも急いで馬を繋いだ所に戻った。
「な・・何だこの雄叫びは!?それに、この地響きは一体・・?」
スタンレーのジェイスン王がテントの外に出て来た。
それから、兵士達もゾロゾロと外に出て来た。
周りは完全には暗くなっていないが、まもなく日没を迎える所だ。
「ファルスで何かあったのか?」
「何だよこれ?!」
雄叫びはファルスの方から聞こえて来たので、兵士がファルスの方を見ながら口々に言い合っている。
(私の矢は)
(当たれば必ず死にます!!)
(『死ね矢』!!)
そのチャンスを逃さず、アルスはジェイスンの背中に矢を射た。
「うごあ!?」
ジェイスンが叫び、そして仰向けに倒れた。
(成功です!)
アルスは足音を消して、その場を急いで離れた。