ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

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ウナガ編 第一章⑨

「そ・・それはそうだろう。だが、お前は好きでその髪型にしているんだろう?」

「はい。そうですね」

「だったらやはり間違いない。南の連中も、好きでその髪型にしているんだろうからな」

「あ~・・。確かにそうかも」

 

ゴンも納得したようだ。

 

「じゃあオレはとりあえず、これから南の方に向かってみる事にします」

「ああ。それが良いだろう。もう出発するのか?」

「はい」

「もう良いのか?二人ともう少し話をしたらどうだ?」

「いえ。もうさっき十分話しましたから。卒業試験でも、パーティーでも・・」

「そうか」

「それに、あまり長くここにいると、決心が揺らぎそうで怖いですから・・」

「それなら仕方が無いな」

 

シャールさんが立ち上がってから、何やら紙みたいな物をゴンに渡した。

 

「グレートアーチまでの乗船券と、私からの餞別だ」

 

ゴンに乗船券と2000オーラムを渡してからシャールさんは右手を差し出した。

 

「気をつけて行ってこい。頑張れよ」

「はい!今までありがとうございました!!」

 

ゴンがシャールさんと握手を交わした。

 

「いつでも戻ってきてくれて良いのよ?ここがあなたの帰る場所なんだから」

「ありがとうございます。ミューズ様」

 

ミューズ様がゴンを抱きしめた。

羨ましい~!!とオイラは思った。

 

「ゴン・・!元気でね・・!!ヒック・・」

「お前もな。ミッチ」

 

ゴンは、泣いているミッチの肩をポンポンと叩いた。

そして、最後にオイラの番になった。

 

「ウナガ。ちょっと耳貸せ」

「ん?」

 

オイラはゴンに耳を近づけた。

すると、ゴンが周りの人には聞こえないよう小声で言った。

 

「ミッチの事好きなんだろ?大事にしてやれよ」

「なっ!?」

「まあ、お前の気持ちも分かるぜ?ミッチの奴、急に色っぽくなったもんな」

「ううっ・・」

 

まさかバレてるとは思わなかった。

 

「さっき魔王殿で抱きつかれた時から・・か?」

「・・・」

「一度意識すると、もう止められなくなっちまう。それが『恋』ってもんさ」

「・・ん」

「ははっ。それじゃあ頑張れよ」

 

ゴンが右手を出してきたので、オイラはその手を握った。

槍で鍛えられた手は、やはりがっしりしていた。

 

「皆、元気で!!」

 

オイラとの握手が終わると、ゴンはそう言って家を出て行った。

 

「何だかあっと言う間だったわね」

「ええ。子供が成長するのは早いものです」

「そうね」

 

そう語り合うミューズ様とシャールさんは、ゴンの本当の両親に見えた。

いや・・。

きっとそうなのだろう。

血の繋がりなんか無くても、オイラ達は本当の家族なんだ。

今回の事が、改めてそう認識させてくれた。

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