ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
い・・いかんいかん!!
ここで調子に乗ると、いつも通りになってしまう。
俺は成長したんだ!
その成長をクノちゃんに見せてやるんだ!!
「ありがとう。だけど、負けは負けだからね。ガモリーさんの方が滅茶苦茶強かったって事さ」
「あら・・」
クノちゃんは意外だと思ったのだろう。
「ふ~ん・・。調子に乗らないんだね。良い事じゃない。成長したよ」
「まあね」
よっしゃ!
狙い通りの反応!!
「そうそう。ガモリーさんね。忍者じゃ無いのに忍者みたいな動きだったとか。もう一人、武闘会で優勝したユウさんって人も。見てみたかったなぁ・・」
「確かに。あのスピードはとんでも無かったなぁ・・。忍者の末裔とかの可能性は無いかな?」
「流石にそれは無いよ。忍者は皆、隠れ里に住んでいるんだから。あるとしたら、私達の祖先かな?」
「ああ・・。それじゃあ、ある訳無いね。だって二人は『今』生きているんだから」
「そう言う事」
「そうか・・。そんな感じで各地から情報を集めているから、ガモリーさんやユウ、ウナガの事も知ってるって事なんだね?」
「うん。そして、ネビユさんの事もね。だけど、残念ながらユウさんとガモリーさんとウナガさんの事に関しては、詳しい事までは分からなかったよ」
「そうかぁ~・・。まあ彼らは、自分で自分の事が良く分からないみたいな事も言ってたからね。忍者でも分からないのは仕方ないかも」
「かもね・・。私達は『神』じゃ無いからね」
「でもまあ良いさ。彼らの事は。それよりもガリンって奴の付き人の事を話してくれるかな?」
「ええ。喜んで」
俺はようやく本題に入る事が出来た。
舞台は再びスタンレーへ。
「お市の娘は、まさか『クノ』って言うメイドか?」
「ご名答」
「そうか・・。だからアイツは歩く時、忍び足だったんだ」
「娘の忍び足を見抜くとは、流石はルネ王子ですね」
「いや、たまたまさ。けど、それだけオレはアイツを警戒してたって事だ。それは申し訳なかったと思う」
「何故ですか?」
「だってお前は・・と言うか、クノもリーケルに自分が忍者である事を教えたのか?」
「『リーケル王子は信用できるから、自分で正体を明かす』と言っていました」
「なら猶更だな。お前達はオレ達に正体を教えた。もしかしたら、自分達の身の上が危険になるかも知れないのにだ。それだけオレ達を信用してくれたと言う事。なのにオレは、クノの事を疑惑の目で見ていた。相手を信用しなきゃ、自分を信用してくれる訳が無い。だからさ」
「それは私達も同じ事ですよ?あなた達を信用しなければ、こちらも信用されない。ですから、こちらが先に信用して全てを話した。それだけです。結果、あなたも私達を信用してくれた」
「そうだな。ありがとう」
オレは素直に礼を言った。
「なあ、クノはリーケルの事を信用したと言ってたようだが、リーケルの事を好きなのか?」
「さあ・・。本人に聞いておりませんので分かりません。ですが何故ですか?」
「アイツが女たらしなのは多分知っているだろうが、どうやらアイツは、クノの事については本気みたいなんだ。ツヴァイクホテルでそう言う話をしてたからな」
「そうですか」
「リーケルは良い奴だ。アイツの恋愛に関して、オレは応援したいんだよ」
「そうですか。まあ、私は娘が良ければ、リーケル王子はむしろウェルカムなのですがね」
「ソイツはありがたい!」
後はお前次第だな!
リーケル。
「よし。この話はここまでにしよう。もっと気になってる事があるんでね」
「何でしょう?」
「何でスタンレーとファルスに協力してくれるんだ?他にもでかい国はたくさんあるのに」
「まずは私達の『隠れ里が近い』と言う理由があります。私達が住んでいるのは、このそばのメッサ―ナ山地です。あなたとリーケル王子とハリード様がオーガと戦ったりした山ですね」
「何!?何でそんな事を知ってるんだ?!」
「それは・・かくかくしかじかで・・(クノがリーケルに言った事と同じなので省略)」
「じゃあ、オレ達の事を監視してたって事か・・?」
「それは違いますが、似たような事をしていたのは事実ですね」
「ハリードさんまで気づかなかったとは・・」
「それは当然です。私達はその道の『プロ』なのですよ?いくら七英雄の一人ハリード様と言えど、絶対に気づかれる訳には行きませんから」
「やるな。でもまてよ・・?まさか、ツヴァイクホテルでの会話までも盗み聞きはしてないよな?」
「そこまではしません。私達は忍者であって、スクープを狙う記者では無いのですから」
「そりゃそうだ」
オレは納得した。
「まあ良いさ。気づかなかったオレ達も悪い」
「そう言って頂けると助かります。話を戻しますが、最初はスタンレーのみと協力したいと考えていました。それは、私がやって来たタイミングで分かって頂けると思います。私はあなたが生まれてすぐにスタンレーにやって来ましたので」
「そうだな。オレが生まれたから、ばあやを雇ったって親父から聞いたな」
「私がばあやの姿に変装したのは、ジェイスン様が『ばあや』のような人を必要としていたからです。あまり若い女性だと、自分が恋をしてしまわないか不安だったのでしょう。妃は一人で十分だと思っているお方でしたから」
「ああ、そうだな」
オレと同じだ。
自分で言うのも何だが、やっぱり親子だったんだな・・。