ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「ですが、リーケル王子の事を知った事で状況が変わりました。あなただけでなく、リーケル王子とも協力出来ないかと。あなたもそうですが、リーケル王子は特に、あなたと一緒の方が何かと力を発揮する事が出来ますので」
「まあ、それは言えてるな。リーケルはサポートに適しているし」
「その通りです。それでは、何か他に訊きたい事はありますか?」
「いや、大丈夫だ。それじゃあ、アルスの付き人を教えてもらおうか?」
「良いですよ。あなたはきっとびっくりするはずです」
「はあ?何でオレが、アルスの付き人で驚かなきゃならないんだ?」
「まあ良いから良いから」
お市は楽しそうだ。
「その人の名は『メリア』。階級は大尉。女性です」
「大尉か・・。確かにアルス少佐よりも立場が下だが、別に驚く事は何も無いぞ?それとも、女って言う理由だけでオレが驚くとでも?」
「いえいえ。そんな訳がありませんよ。ではヒントを言いましょう。『二年前』、『パトロール中』、『四対一』・・」
「ま・・まさかそれは・・!!」
そこまで言われればすぐに分かる。
「そ・・それじゃあ、『メリア』って・・」
「ええ。あなたの『初恋』の相手です」
「な・・何だって!?」
これが一番驚いた。
「スタンレーはメリアさんのお母さんの故郷で、良く遊びに来ていました。その時に仲良くなった女の子が男子四人に虐められていた。そこを救ったのがメリアさんです。虐められていた女の子は、ルネ王子がその場所に向かった時はすでに逃げていたのでいませんでした」
「なるほど・・。そんな事があったのか・・。彼女があれだけ怒ってたのも無理は無いな」
「ええ。彼女はあなたと同じで、正義感がかなり強いので」
「それは何となく分かる気がするな。彼女のそんな所にもオレは惹かれたし・・。じゃあ久しぶりに彼女に会えるって事なのか」
「ええ。ですが一つ注意点があります」
「何だ?」
「彼女は以前は『茶髪』でしたが、今は『水色』に染めています。『あなた』に憧れて・・ですね」
「な・・何だって!?」
今の話は・・。
ネビユが言った通りじゃ無いか!!
『ペテン師』なんて言って済まん!
『インチキ占い師』なんて言って済まん!
今度会った時、オレを思い切り殴ってくれ!!
「どうやらネビユさんに言った事を悔いているようですね」
「な・・何でその事を!?・・って、そう言えば仲間がツヴァイク武闘会に出てたんだっけな」
「そうです。男性一人、女性一人がです。何故その二人にしたかと言うと、その性別でしか入れない場所もいくつかあると判断したからです。得られる情報は、多いに越したことはありません」
「それは言えてる。じゃあ久しぶりに会いに行ってみるかな・・?って、今どこにいるか分からん・・」
「大丈夫です。先ほど、アルスとぶつかった時に『発信機』と『盗聴器』を仕掛けました」
「あの一瞬でそんな事まで・・。全く・・。お市が敵じゃ無くて良かったよ」
「ふふ・・。どういたしまして。今彼らは『道具屋』の近くにいます」
「二人一緒に?!ああそうか・・。メリアはアルスの付き人をしているから、そばにいるって事だな?」
「はい、そうです。まあ正確に言えば、監視をしているのですが」
「まあ、あんな奴だからな。監視の一人や二人は付けないとやってられないか・・。よし!じゃあ行くか!!」
オレは気合を入れた。
だが・・。
「うう・・。いざ会おうとすると緊張してきた・・。やばいやばい!!どうすりゃ良いんだ?」
「それでは、これでもかぶって行きますか?」
そう言って、お市はフルフェイスをオレに差し出した。
オレは素直に受け取り、フルフェイスをかぶった。
これでオレの顔は分からない!
「出発する前に一つだけ申し上げます」
「何だ?」
「『アルス』は、あなたの父上を殺した男です。それを踏まえてアイツの事を見ておいてください」
「・・間違い無いのか?」
「はい。傭兵の写真一覧を副官に見せていただきましたが間違いありません。アイツは変装してスタンレー軍の傭兵となっていました」
「そうか・・。わざわざ変装するって事は、それだけ後ろ暗い事があるからって事か・・」
「そう言う事です。アイツは自分の変装に自信があったのでしょうが、こちらは『変装のプロ』でもあります。見破れない訳がありません」
「分かった。肝に銘じておこう」
「あと、アイツは意外と気が弱いので、何か文句を付けてきたら思い切り睨むと良いでしょう。私もそうしましたから」
「ああ・・。あの時アイツの動きが止まったのは、それが理由か・・」
「はい、そうです」
「分かった。色々とありがとう」
「はい。それでは、お気をつけて」
オレは意気揚々と城から出た。
一方、ファルスでは・・。
「付き人の名前は『イード』。階級は『中尉』。ピドナのNO.2であるヴォルフ元帥の息子で、姉が一人いる。以上だね」
「そんな事まで調べてるんだ」
「うん。どんな情報がいつ役に立つかなんて分からないから」
「確かにね」
「彼らは今、パブの付近にいるよ」
「えっ?何でそんな事まで分かるの?」
「さっきガリンの手を払った時に、咄嗟に発信機と盗聴器を仕掛けたから」
「あの一瞬で・・?いや~・・。クノちゃんは本当に凄いなぁ・・」
「私が凄いんじゃ無くて、アイツが大した事無いだけ。アイツ、私の睨みに怖気づいて、そそくさと退散したぐらいだから」
「ああ~!あの時アイツの動きが止まったのはそれが理由か!」
「うん。けどね、アイツはあなたの父上を殺した仇だからね。それだけは憶えておいて」
「な・・何だって!?でも、どうしてそれが分かったの・・?」
「あなたの父上が殺されたと聞いて、すぐに傭兵の仕業だと確信した私は、副官に傭兵の写真一覧を見せてもらったんだ。で、アイツを見たら間違いなく変装して傭兵になっていた事が分かったの」
「そうか・・。何もしないのなら、わざわざ変装なんてしないからね」
「そう言う事」
「分かった。その事も意識しながら、アイツの事を見ておく事にするよ」
「うん。気をつけてね」
「よっしゃ!イクゾー!!」
俺は意気揚々と城から出た。