ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

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リーケル&ルネ編 第二章⑧

(やはりフルフェイスだと)

 

(視界が狭くていかんな)

 

オレはフルフェイスをかぶったまま外に出た。

顔が見えないので、兵士に職質を何度か受けるはめになってしまった。

その都度フルフェイスを取って正体を明かしたが、別にフルフェイスをかぶってる兵士も普通にいるじゃないか?

オレって、そんなに怪しく見える?

 

その時、道具屋から出て来た男女を見つけた。

間違いない!

かなり大人っぽくなったけど、彼女だ!!

それにしても、着てる物も全て水色なんだな。

目立ちすぎて困らないか?

 

二人が道具屋から出て来た瞬間、横から走って来た少年がアルスにぶつかった。

その少年の後ろからも少年が走って来た所を見ると、どうやら追いかけっこをしていたらしい。

嫌な予感がする・・。

 

「痛て!」

「ご・・ごめんなさい!」

「謝って済む訳が無いだろう?このクソガキが・・」

 

アルスが少年の首根っこを掴んだ。

やっぱりこうなるか。

周りの大人達は、ただ呆然と立ち尽くしているだけだ。

急いで向かわねえと!!

 

「やめなさいよアルス!怖がってるじゃ無いの!!」

「何故君が私に命令する?私の方が年齢も立場も上だぞ?」

「くっ・・!!でも、そんな幼い子供に対して本気にならなくても・・!」

「なめてるクソガキにはお仕置きが必要なのさ。そうしないと、いつまで経っても同じ事を繰り返すからね。さあ、覚悟は良いかな?」

「い・・嫌だぁ!怖いよぅ!!!!」

 

アルスが剣を取り出したのを見ると、もう一人の少年は恐れをなして逃げ出しちまった。

ここはオレが止めねえと!!

 

「やめろー、子供を離せー!!」

 

オレは走りながら叫んだ。

そして、そのままアルスに体当たりを食らわしてやった。

槍が無いバージョンの『チャージ』だ。

 

アルスが吹っ飛んだ瞬間、少年がアルスの手から離れた。

子供は尻もちをついたが、何とか無事のようだ。

 

「おい、早く逃げろ!!」

「う・・うん!!」

 

少年は頑張って逃げ出した。

これで一安心だ。

 

その時には、アルスも体勢を立て直していた。

 

「誰だお前は?スタンレーの兵士かい?ふざけた事をするね・・」

「兵士じゃねえよ。ふざけた事をしたのはどっちだ?テメェの方だろうが?!」

「何を言って・・」

 

それ以上先を言わせなかった。

オレはフルフェイス越しに恐ろしい目で睨みつけてやった。

目しか見えないからアルスにとっては、かなりの恐怖だっただろうな。

 

「お・・憶えてろ!!」

 

アルスがここから立ち去った。

まるで子悪党みたいなセリフだったな。

まあ、子悪党なんだが・・。

 

周りの大人達も落ち着きを取り戻し、時間が再び動き出した。

 

「あ・・ありがとう。あなたスタンレーの兵士・・じゃ無いのよね?でも度胸あるのね。アイツに向かって行くなんて」

「オレの国の民が手を出されてたんだ。助けない訳にはいかない」

「えっ?『あなた』の国?」

 

オレはフルフェイスを取った。

 

「あ・・あなたは・・二年前の!?」

 

メリアが驚愕の表情でオレを見た。

けど、すぐに目に涙が溜まり始めた。

そして、その涙が目から溢れてきた。

 

「ああ・・!まさか再会できるなんて・・夢のよう・・!!」

「オレの事、憶えていてくれたのか?」

「忘れるもんですか!!ずっと・・ずっと・・会いたかった・・!!」

 

メリアがオレに抱きついてきた。

 

オレは・・どうしたら良い・・?

オレだってずっと彼女に会いたかったんだ。

でも、彼女はピドナの兵士だ。

オレとは敵対関係にあるんだ。

 

オレは・・どうしたら良い・・?

 

頭ではそう思ってた。

けど、腕が勝手に動いてた。

気づいたら彼女を抱きしめていた。

 

オレが抱きしめている間、彼女はずっと震えていた。

オレは、彼女の震えを止めてやりたいと思った。

 

今なら、女性を大切にするリーケルの気持ちも分かる気がする。

少しだけ・・な。

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