ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
しばらくして、ようやく彼女が落ち着きを取り戻したようだ。
「ごめんなさい・・。いきなり抱きついたりして・・」
「いや・・。オレも同じ気持ちさ」
「えっ・・?それって・・」
「オレも・・君に・・会いたかった・・。ずっとな・・」
「そう・・だったんだ・・。嬉しい・・!」
メリアが笑顔を見せた。
リーケルじゃ無いが、女性の笑顔は癒されるな。
「自己紹介がまだだったわね。私は・・」
「ピドナのメリア大尉・・で良いんだよな?」
「え・・ええ・・。そうだけど、どうして知ってるの?」
「オレの優秀な部下が調べてくれたんだ」
「部下?そう言えばさっき、ここが『あなた』の国って・・。まさかあなたは・・」
「ああ。オレはスタンレー王子、ルネだ」
「そうだったの・・。あなたがスタンレーの王子・・」
メリアが大きくため息を吐いた。
「私達の事、恨んでるわよね?」
「何でだ?」
「だって、父親を殺されたから・・」
「親父が殺されたのは、親父が弱かったからさ。別にピドナの事を恨んじゃいない」
「もし、私があなたのお父上を殺した・・と言っても?」
「もしそうだとしても恨んだりしないさ。まあ、下手人はすでに分かっちゃいるがね」
「えっ?!」
「アルス・・なんだろ?オレの親父を殺した奴は?」
「ど・・どうしてそれを・・?」
「さっき言ったオレの優秀な部下がな、調べてくれたんだよ。『アルスは親父を殺した時、変装をしていた。その変装に自信があるから、スタンレーに来ても絶対にバレないと思ったから、今来てるんだと」
「すごい・・!そこまで調べられるなんて・・。一体何者なの?」
「それは秘密さ。本人も秘密にしてくれって言ったんでね」
「そうなの・・」
「オレはアルスも別に恨んじゃいなかった。ついさっきまではね」
「えっ・・?」
「アイツは、『オレの国の民』に手を出した。しかも殺そうとした!放っておけば、また同じ事をするだろう!アイツは・・アイツだけは絶対に許さねえ!!」
メリアはオレの威圧感に気圧されたようで、一瞬怯んだ表情をした。
けど、すぐに立ち直ったようだ。
「アイツを・・殺すの・・?」
「・・殺す」
正直、リーケルなら絶対に言わない言葉だろう。
けど、オレは言うべき時は言う。
それが今だ!!
「私からも・・お願い」
「えっ?仲間じゃねえのか?」
「正直、アイツは仲間だと思えない。思いたくない!ピドナの重鎮も部下もほとんどがそう思っているはず」
「じゃあ何でアイツが少佐なんだ?」
「アイツはルートヴィッヒ様のいとこなの。理由はそれだけ」
「なるほどな。国王がバックにいるんなら、他の奴は文句言えねえよな」
オレは合点がいった。
「あなたの手を汚させるのは気が引ける。でも、一応アイツは同僚だもん。私が直接・・って訳にはいかないから・・。頼めるのは、あなたしかいない。どうか、お願い!」
「君の手を汚させるより、遥かにマシさ。良いぜ。やってやる」
「ありがとう!直接手助けは出来ないけど、間接的にならサポートするわ!」
「分かった。まあ、無理はしない程度にな」
「ええ!」
ここで別れる感じになったが、メリアが再び口を開いた。
「また・・会えるよね?」
「お互いが会いたいって思えば、いつでも会えるさ」
「ふふ・・。クサいセリフ」
「わ・・悪かったな!」
「でも、そうだよね。私はあなたに会いたい。だって、私が髪の色も着ている物も水色に統一したのは、あなたに憧れての事だもの」
「それは嬉しいが、目立ちすぎて恥ずかしく無いのか?」
「ううん。全然。あなたに近づけてむしろ嬉しい気分。それで、あなたはどう?私にまた会いたい?」
「オレも・・君にまた会いたい」
「それじゃあ大丈夫ね。・・どうか死なないで」
「ああ!」
今度こそ、オレ達は別れた。