ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

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リーケル&ルネ編 第二章⑪

「お帰りなさいませ王子」

 

俺がファルスの自分の部屋に戻ると、クノちゃんが掃除をしていた。

当然、メイド服でだ。

そのせいか元気な彼女では無く、いつもの素っ気ない彼女に戻っていた。

 

まあ、これはこれで良いんだけどね。

 

「クノちゃん、メイドに戻っちゃったのかい?」

「ええ。それが仕事ですから」

「言葉遣いも丁寧に戻っちゃったけど・・」

「王子と会話している時にタメ語なんて使ったら、あなたの部下やメイド長(お局)に何て言われるか分かりませんから」

「それは確かに。あれ?でもそれじゃあさっきは何で?」

「さっきはそばに誰もいないのを確認していましたので。でも、今は色んな人が色んな場所を動き始めています。いつ、この近くを通るか分かりませんから」

「そう言う事だったのか・・」

「まあ、王子の部屋の掃除をするのは元々私の担当ですから、メイドの私が王子の部屋に入っても、誰にも怪しまれずに済みます」

「そうか。俺と話をするためだね」

「まあ、そう言う事です」

「じゃあ今の内にガリンの事を聞かせてもらおうかな?」

「覚悟は出来たと言う事ですか?」

「そうだね」

「まあ無理も無いでしょう。『あなたの国の民』に変な事をしたのですから」

「何でそれを・・って、盗聴器で聞いてたのか・・」

「ええ。本当に気持ち悪い奴ですよね。とにかく、ガリンについての情報を教えますので、王子も掃除を手伝ってください」

「何で?」

「話しながらでは、掃除が遅くなってしまいますから。それに・・」

「それに?」

「たまには、自分の部屋の掃除をするのも、良い物ですよ?」

 

そう言って、クノちゃんがにっこりと笑った。

超カワイイ!!

 

と言う訳で、俺も掃除を手伝う事になった。

とは言え、いつも丁寧に掃除されているので、汚れている所はほぼ無かった。

しばらく使っていなかったのもあるだろうけど。

 

ふとクノちゃんを見ると、いつの間にか、手に巻物を持っていた。

 

「それは?」

「これが今まで私達が得た情報の全てです。母も同じ物を持っています。もし私達が何者かに殺される事になった時は、確実にこれを処分しなくてはなりません」

「なるほど・・。情報は君達にとって命と同じなんだよね?」

「そうです。あ、そこは少し丁寧にやった方が良いですよ?埃が溜まりやすいので」

「あ、そうなんだ。了解」

 

確かに、そこだけ埃が結構溜まっていた。

流石に俺の部屋の掃除を担当しているだけあって、隅々まで把握している。

何かもう、俺達って家族みたいになってないか?

 

このまま結婚しちゃう?

何て言ったらキレるかな・・?

 

「それじゃあ、ガリンの情報をお教えしますね。52歳。男。ピドナ中佐。ピドナ前国王の派閥に属しているが、血縁関係は無し」

「血縁関係が無いのに、ガリンは何でその派閥に入れたのかな?」

「ガリンがまだ若い頃、その派閥の主人がトリオール海で溺れている所を助けた縁との事です」

「何で溺れてたの?」

「さあ・・。誰かに殺されそうになったみたいですけど、詳細は不明です」

「ふ~ん・・。そうなのか。何か複雑なんだね・・」

「そうですね。何があったのかを彼は知っているでしょう。それからと言うもの、彼は軍所属でありながら、団体行動を極端に嫌うようになりました」

「なるほど・・。近しい人に裏切られるのを恐れてと言う事かな」

「おそらくは。まあ部下としては、彼と一緒に行動したくないと言うのが本音なので、それに関しては助かっているみたいですが」

「あの性格じゃ仕方が無いか」

「はい。私だって嫌ですから」

 

ド直球に言うなぁ・・。

けど、そこも良い!!

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