ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「じゃあ継承させれば良いじゃないか」
「私も同じように思った。それでハリードに尋ねたよ。そうしたら、【『カムシーン』は力を持つ者しか受け入れない。だから、自分を倒して継承するしか無い】と」
「そうか・・」
「ノーラ。私がお前に意見を訊きたい事の一つがこれだ。これは事実だと思うか?それとも・・」
「なるほどね。アイツは死に場所を探していた。だから、これがアイツにとって相応しい死に場所だ。そう考えているのかい?」
「そうだ。そう考えるのは飛躍しすぎだろうか?」
「いいや。私も同意見だ。ただ、『カムシーンは力を持つ者しか受け入れない』ってのも事実だろう。だから、アイツにとっては一石二鳥なんだろうが・・。一体何でアイツはそこまでして死に急ぐ必要があるのか・・」
「そう言えば、一度変な事を言っていたな」
「何だい?変な事って」
「『カムシーンを手に入れなければ良かった。そうすれば、大切な人を失わずに済んだ』と」
「何だか意味深だね・・」
「ああ」
「大切な人・・か・・。そう言えば、アイツに恋人とかいたんだろうか?」
「そう言った話は聞いていないが・・。もしかするといたかも知れないな」
「その人を、『カムシーンを手に入れたせい』で失った?訳が分からないね」
「そうだな・・。まあ、ハリードにも何か理由があるのだろう。だが、友人が死に急いでいるのを見ると、何だか切なくなるな・・」
「だね・・」
オイラも切ない・・。
「さっき、『意見を訊きたい事の一つ』って言ったね?他にも私に意見を聞きたい事があるのかい?」
「ああ。ウナガが強くなるためには、『神王教団に対する復讐心』は必要だと思うか?」
「難しい所だね・・。ハリードはそれもあって強くなれたと思うし、私だって、マクシムスが父を殺したと知った時、怒りで強くなれたと言うのもある。けど、アンタは違うんだよね」
「ああ。私はミューズ様と静かに暮らしていければそれで良いと思っていただけだからな。ミューズ様がマクシムスに夢魔の秘薬を飲まされるまでは・・」
(実際に飲ませたのは)
(ゴンだったけどね)
「飲まされてからは変わったのかい?」
「少なくとも、ミューズ様に対する悪意だけは断ち切らなければならない。そう思った」
「なら、ウナガもそれで良いじゃないか。アンタと同じように『大切な人を守るために戦う』。ウナガ、アンタにも大切な人はいるんだろう?」
「います」
(オイラは・・)
(ミッチを守るために戦う!!)
「ふふっ・・。良い目をしてるね。シャール、大丈夫。ウナガの事は心配いらないよ」
「ああ、そうだな。これで安心して武器を渡せる」
そう言ってシャールさんは、さっきノーラさんがテーブルの上に置いた『ファルシオン』と『グラディウス』を持った。