ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
小一時間ほどでユーステルムに着きました。
ここは特に何の変哲も無い小さな町です。
ただ、ものすごく寒い事を除いて。
私達三人は、急いで道具屋で毛皮のベストを買いました。
今後、キドラントやポドールイに行く事もあるので、持っていて損は無いでしょう。
ここにある、モンスターに対する結界を発しているアイテムは『氷の剣』です。
かつては氷銀河に封印されていたと言われる氷の剣ですが、今では普通の町に置いておいても溶けないようになっています。
これも、ツヴァイクの西の森に住む天才教授のおかげなのでしょう。
近くの木に馬を縄で繋いで、私達は町に入りました。
「ここでは何をするんだ?」
「ここでは、七英雄と共に戦った事もある『ウォードさん』と言う方が『ウォード隊』のリーダーを務めており、実質ユーステルムのリーダーにもなっています」
イード(ウォードが隊長のウォード隊・・。名前が安直だな)
メリア(ウォードが隊長のウォード隊・・。名前が安直ね)
「それで?」
「まずはその方の所に向かいましょう。どうやら、最近魚が減って困っているみたいですので」
「そんな事まで調べてるのか。流石だな」
「当然です。そうでも無ければ、『世界統一』に動く事は出来ませんので」
「そうだな。準備が出来たからこそ、お前も動く気になった訳だ」
「はい。そうです」
「じゃあまずは、魚が減った原因を調べるって訳ね?」
「はい」
と言う訳で、私達三人はウォードさんの所に向かいました。
その建物は、『ウォード隊』と書かれた看板があるので、すぐに分かりました。
その建物の中に入ると、入口で受付の男性が尋ねました。
「いらっしゃいませ。今日はどう言ったご用件でしょうか?」
「最近、魚が減って困っているようなのでやって来ました。私達はピドナ軍の者です」
男性の顔が少し強張った気がしました。
「何故ピドナの軍が?ユーステルムとは何の関係も無いはずなのに」
「警戒するのは分かります。ですがご心配なく。こちらも見返りを求めていますので」
「見返りを求める?普通は求めないものでしょう?」
「人を助けるのに見返りを求めないなんて、逆に裏があると思いませんか?ですので、私は事実を申し上げたまでです」
「では、その見返りとは?」
「私達が見事に問題を解決した暁には、有事の際、ユーステルムにある物をピドナに優先的に売っていただきたいのです」
「具体的には何を?」
「毛皮です」
「えっ?それだけですか?」
「はい。それだけです」
「にわかには信じがたい話ですが、でも、あなたはわざわざ言わなくても良いのに、自分がピドナ軍の者だと名乗りましたし・・。分かりました。ウォード隊長を呼んでまいります」
男性が奥に引っ込みました。