ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

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ガモリ―編 第一章⑤

「何で毛皮だけなの?」

 

男性がいなくなると、メリアさんが小声で尋ねました。

 

「ユーステルムには、他にも特産品があるじゃない?魚とか、毛織物とか」

「魚は先ほど言った通り減ってしまっているので論外です。毛織物は、原料の毛皮があれば何とでもなりますから」

「まあ、それは確かに」

 

ちょっと納得して無さそうな感じですね。

 

男性の代わりに出てきたのが、サングラスを身に着け、パーマがかかったようなロングヘアに髭を生やしたダンディーな男性でした。

ウォードさんは40歳を過ぎているはずなのに、まだまだしっかりした体つきをしています。

おまけに私と同様、大剣を身に着けています。

同じ大剣を扱う者として興味が湧いてきました。

 

「よー」

 

ウォードさんが最初に発した言葉がこれでした。

何となく、愛想の無い感じがします。

もしかしたら、魚が減って元気が無いだけなのかも知れませんが。

 

「魚が減った原因を調べてくれるんだって?」

「はい」

「昔は増えすぎたモンスターが原因だったんだが、今はモンスターもいないからなー。おまけに今回減ったのは魚だけと来た。そう言う訳で、何が原因かさっぱり見当がつかなかった。それでも調べてくれるのか?」

「はい。そのために来ました」

「で、解決した見返りは、有事の際に毛皮を優先的にピドナ軍に売る事だって聞いたが?」

「はい。その通りです」

「それは、『戦争が起きる』って事か?」

「あくまでも可能性です。有事なんて他にいくらでもありますから。要は、物資が不足するのを防ぐためです」

「ほー。しかしまあ、毛皮だけで良いとはねぇ。太っ腹じゃねえか」

「あまり欲張りなのも良くありません。私達は信用が第一ですので」

「フン。気に入ったぜ。良いだろう。ただし、ユーステルムの民に必要な分までは売れないぜ?それで良いか?」

「はい、十分です。ありがとうございます」

「契約成立だな。じゃあ今から一緒に氷湖に来てもらおうか」

「分かりました」

 

私達三人は、ウォードさんについて氷湖へと向かいました。

 

 

 

「こんな状況だ」

 

氷湖にたどり着き、湖を見渡してからウォードさんが言いました。

確かにウォードさんが仰った通り、兔や鹿は結構見かけますが、魚はほとんどいません。

これでは商売あがったりでしょう。

 

「さて、これは一体何のせいだと思う?」

「モンスターですね」

「何だと?」

 

ウォードさんが驚きました。

驚くのは当たり前の事です。

 

「モンスターはいなくなったはずだろ?」

「はい。ですが復活したのです」

「復活しただって???そう言えば、連れの二人も全然驚いちゃいないが・・。お前達はモンスターが復活したのを知っているのか?」

 

二人は頷きました。

 

「じゃあ実際にモンスターを見た事は?」

 

二人はかぶりを振りました。

 

「アンタはどうなんだ?」

「私も見ていません。ですが、『モンスターが世界各地に現れた』と言う情報が入っています。ピドナは世界の中心にあります。ですから、世界中の情報が集まりやすいのです」

「なるほどな・・。だが俺は、魚が減り始めてから何度か氷湖にやって来たが、一度もモンスターに遭遇しなかったぞ?」

「遭遇しないようにしているのですよ。モンスターの方が」

「ソイツはまるで人間みたいだな」

「その通りです。人間なのですよ。ただし、すでに亡くなっていますが」

「まさか・・、死んだ人間がモンスターになったって事か?!」

「そうです」

「自然に・・って訳じゃ無いよな?」

「もちろん違います。何者かが魔法をかけたのでしょう。その人は人間の頭脳を持ったままモンスターになったのです」

「そうか・・。相手が人間の頭脳を持ってるって事は、一筋縄ではいかないって事だな」

「はい」

「何とかしてソイツをおびき出さないとな。何か良い作戦はあるのか?」

「もちろんです。しごく簡単な事ですよ。人間の時の習慣を、そのまま利用すれば良いのです」

 

私は大きく息を吸いました。

そして・・。

 

「御飯ですよ!!」

 

と、大声で叫びました。

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