ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「随分遅かったな」
ユーステルムのウォード隊の本部に戻ると、ウォードさんが私に言いました。
すぐそばには、すでに毛皮を準備していました。
「後ろの二人と相談していたのか?」
「はい」
「で、どうだ?少しは頭が冷えたか?」
「はい。ありがとうございました。友人と相談をして、自分の頭がいかに固いかを思い知らされました」
「固いどころじゃねぇな。固すぎるんだ。何事も適度なのが一番良い。アンタは真面目過ぎるんだよ」
この言葉に、イードさんとメリアさんが笑いました。
「そうかも知れません」
「おっと!いかんいかん。年を取ると説教じみて良くねぇ」
ウォードさんは自分の頭をかきました。
それから、用意してあった毛皮を持ち上げました。
「これが毛皮だ。売れば結構な値段になるだろうが、売るよりも加工して使った方が良いぜ」
ウォードさんから約束通り毛皮を頂けました。
ユーステルム産の毛皮はやはりしっかりしています。
「ありがとうございます。もちろん、そうさせていただきます」
「ああ、そうしてくれ。本当に助かったぜ。ありがとよ」
ウォードさんからお礼の言葉を頂いてから、私達はその場を後にしました。
「さて、次はランスだな?」
「はい。早速行きましょう」
「了解!」
私達は馬をランスへと走らせました。
小一時間ほどで、聖王の町ランスに着きました。
再び近くの木に馬を縄で繋いで、私達は町に入りました。
ここにある、モンスターに対する結界を発しているアイテムは『王家の指輪』です。
今も、聖王家の当主が管理しています。
「これからどうするんだ?」
「まずは『ランス陸送隊』の所に向かいましょう」
「そこで何をするの?」
「ランス陸送隊が、『本物の』野盗に苦しめられている事はすでに分かっています」
「ったく・・。いつの時代も野盗に身をやつす奴がいるんだな」
「平和は素晴らしい事ですが、平和になると退屈になる人が出てくるのでしょう」
「なるほどな。それで、そう言う奴らがスリルを味わうために野盗になるってか。ふざけた連中だ。それで?」
「そうした『ふざけた連中』から彼らを護衛し、代わりに協力をお願いするのです」
「ってそれ、お前の部下と鉢合わせしたらどうするんだよ?」
「その時は、『立ち合いは強く当たって、後は流れで』行きます。彼らはかなり鍛えられていますし、おまけにピドナの武器防具を装備しているので、並大抵の攻撃では倒せませんから」
世界の中心に位置するピドナには、世界中の情報や武器防具が一早く流通します。
とは言え、武器防具については、ノーラさんの『レオナルド武器工房』で事足ります。
私も装備している大剣の『フランベルジュ』。
イードさんも装備している槍の『ブリッツランサー』。
メリアさんも装備している小剣の『グラディウス』。
斧の『ブローヴァ』、棍棒の『ゴールデンハンマー』、弓の『強化弓』は、在庫があるだけ全てを軍のために購入しました。
曲刀の『ファルシオン』は軍に合いそうに無かったので、剣使いの人にも『グラディウス』を購入しました。
ノーラさんは不満そうでしたが、それでも、『グラディウスを一本残してくれるなら他は別に良い』と言って許してくれました。
「それって良く良く考えると、ピドナで売ってる武器防具だと知っている人がいたら、すぐにピドナの兵士だってバレちゃうんじゃ無い?」
「そうですね。ですが、彼らを危険な目に合わせたくありませんので、これは賭けです。それに、かなりの武器防具マニアでも無い限りは、そんな事分かりっこありません」
「それはそうね」
「姉貴、この件に関してはガモリ―を信じようや。ここに至るまでに色々な事を計画してきたんだろうからさ」
「もちろん、分かってるわよ」
「ありがとうございます。お二人にもご協力お願いします」
「任せておきな!」
「任せておいて!」
二人とも、力強く返事をしてくれました。
本当に
どれほど彼らに救われてきた事か。
私は心の中で彼らに深く感謝しました。