ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

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ガモリー編 第一章⑫

ドフォーレ商会を出た私達は、『シーホーク』と言うパブ(昼は喫茶店)にやって来ました。

ある『男性』の情報を得るためです。

 

店は繁盛しているとは言えませんが、それなりに客はいました。

 

「‥‥いらっしゃい‥‥」

 

若くて細長い男性店員が小さい声で挨拶しました。

これは苦情が出てもおかしくないレベルの小ささです。

 

「シーホークへようこそ!」

 

カウンターに座ると、太った中年のマスターがにこやかに挨拶をしました。

さっきの男性店員と顔だけ似てる気がします。

どうやら親子のようです。

 

「ご注文は?」

「ここのおすすめは何でしょうか?」

「スクリュードライバー(オレンジ)風ライトニングピアス(炭酸)ジュースですね」

「では、それを3つお願いします」

「かしこまりました」

 

マスターが準備を始めました。

 

「おいガモリ―・・。何で急にこんな所に来たんだ?」

「ここまで強行軍で来ましたので、少し休憩しましょう」

「そうねぇ。少しは良いわよね。もちろんガモリ―の奢りよね?」

「もちろんですよ」

「う~ん・・。まあ良いか」

「はい。おまちどうさまでした」

 

私達の前に、オレンジ色のジュースが入ったグラスが置かれました。

 

「では、いただきます」

 

私達はゆっくりジュースを飲み始めました。

炭酸の『ジュワ―』と言う感じが体の中に染み渡っていきます。

 

「マスター。お聞きしたい事がありますがよろしいでしょうか?」

「はい。何でしょう?」

「ドフォーレ商会について教えていただきたいのですが」

「そうですね・・。今でこそ真面目な商売をしていますが、昔は麻薬や盗品を売ったり、モンスターと手を組んだりと、とんでもない事をしていましたよ」

「そのドフォーレ商会を懲らしめた正義の味方がいたそうですが、何か知りませんか?」

「おお!その話をご存じですか?ええ、いましたよ。『怪傑ロビン』と呼ばれたヒーローがね!」

 

それから約20分間、怪傑ロビンの自慢話が続きました。

私は興味がある話題なので全然問題無いのですが、二人は苦しそうです。

本当にごめんなさい。

何とかして助けなければ。

 

「もう怪傑ロビンは現れないのでしょうか?」

 

タイミングを見計らって、こちらから質問しました。

 

「現れないでしょう。今は平和ですからね」

「では、ヤーマスに危険が迫っているとしたらどうでしょう?」

「何ですって?」

 

にこやかなマスターの表情が一瞬で変わりました。

先ほどの小さな声の男性店員にも緊張感が漂いました。

 

「危険が迫っているのですか?」

「はい。結界のおかげでモンスターの侵入を防いではいますが、町のすぐそばにモンスターがいます」

「モンスター・・?モンスターは全ていなくなったはずでは?」

「それが、世界各地でまた復活したのですよ。原因は不明ですが」

「そんな・・」

「私達はピドナ軍の者で、その原因の調査に来ているのです」

「そうなのですか・・。それで、何か分かりそうですか?」

「今の所はまだです。それで、まずは町の近くにいるモンスターの所に行こうかと」

「そうですか」

「それではそろそろ行きます。ごちそうさまでした。お会計をお願いします」

「400オーラム×3で1200オーラム頂きます」

 

1200オーラム支払いました。

 

「ありがとうございました」

 

何だか心ここにあらずと言った感じの挨拶でした。

 

 

 

「ふう・・。黙ってるのも疲れるぜ」

「本当にね。まあ、ガモリ―にはガモリ―の考えがあるだろうから、何も言わないけど・・」

 

シーホークを出ると、二人に小言を言われてしまいました。

それも仕方が無い事なのですが。

 

「でも、わざわざあんな所に行って、あんな話をした理由ぐらいは教えてくれても良いんじゃない?」

「もちろんですよ。私の勘が正しければ、これで強力な助っ人がやって来てくれるはずです」

「まさか、さっきマスターと話してた『怪傑ロビン』って人?」

「はい。そうです」

「『怪傑ロビン』を再び登場させるために、わざとあんな話をしたって事か?」

「はい。その通りです。後は、『会長の誤解を解きたい』と言う理由もあります」

「はあ?何だそりゃ?」

「それは見てのお楽しみですね」

 

私達がドフォーレ商会に戻ると、すでに会長の準備が整っていました。

 

「お待たせしました」

「いいえ。私も今準備できた所です」

「そうですか。それでは出発しましょう」

 

私達は会長と共に、ヤーマスの町を出ました。

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