ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

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ガモリー編 第一章⑭

「天知る 地知る ロビン知る!」 

「どこから聞こえるんだこの声は!?」

 

イードさんが辺りを見回しました。

私もいまいちどこから聞こえてくるのか分かりません。

 

その時、近くの木の上から何やら『ガサガサ』っと音がしました。

 

「ライトニングピアス!!」

 

木の上から降りて(落ちて?)きた黒づくめの男が、まさにその瞬間にガーゴイルに向けて攻撃を仕掛けました。

ものすごく速い電光石火の突きが、ガーゴイルを襲いました。

 

ガーゴイルが吹き飛ばされたのと同時に、黒づくめの男が見事に着地しました。

黒づくめの男は、若くて細長い男性のようです。

 

「怪傑ロビン、ただ今参上!!」

「出たわね・・」

「出たな・・」

 

メリアさんとイードさんが呆れています。

 

「やあ君達、私でお役に立てるかな?」

「はい。ですが、よろしいのでしょうか?」

「えっ、何がだい?」

「あのモンスターは、ドフォーレ商会の社長さんが変身した姿なのです」

「げっ・・・・・・」

 

怪傑細ロビンさんが固まりました。

 

「あれが、ドフォーレ商会の社長・・なのか?」

「はい、そうです」

「私は・・何て事を・・」

 

怪傑細ロビンさんが両手で頭を抱えました。

 

「彼は『私達』と同じ境遇だった・・。そんな彼を私は攻撃してしまったのか・・?」

 

この良く分からない状況に、私を除く三人は唖然としています。

私は、『この人達』の境遇をすでに調べてあるので、この状況を良く分かっています。

 

「さらば!!」

 

怪傑細ロビンさんは、再び木の上に跳んでいってしまいました。

 

「一体何だったんだ・・?」

「さあ・・?」

 

イードさんとメリアさんが、何があったのかを確認しあっています。

ドフォーレの会長さんは、驚きの表情を浮かべたまま固まっています。

 

「まだ終わっていないようですね」

 

私は再び身構えました。

ゆっくりとガーゴイルが立ち上がったからです。

 

その時・・。

 

「ハハハハハハ!!!!」

 

と言う、野太い笑い声が聞こえてきました。

 

「今度はあっちの方から聞こえるぞ!!」

 

イードさんが指を差した方向の草むらから、何やら『ガサガサ』っと音がしました。

そこから出てきたのは、黒づくめの男でした。

その黒づくめの男は、太った中年の男のようです。

 

「怪傑ロビン、ただ今参上!!悪党め・・。かかって来い!!」

 

そう言って、怪傑太ロビンさんは自分からガーゴイルに突っ込んでいきました。

しかも、ものすごいスピードで。

 

「スクリュードライバー!!」

 

怪傑太ロビンさんが小剣を鋭く回転させながら振って真空波を生みだしました。

その真空波でガーゴイルに攻撃すると、ガーゴイルは先ほど以上に吹き飛ばされました。

ライトニングピアスよりも、スクリュードライバーの方が威力が上の証拠です。

 

「やあ君達、私でお役に立てるかな?」

 

先ほどの怪傑細ロビンさんと同じセリフだったので、こちらも同じように返します。

 

「はい。ですが、よろしいのでしょうか?」

「えっ、何がだい?」

「あのモンスターは、ドフォーレ商会の社長さんが変身した姿なのです」

「えっ・・・・・・」

 

怪傑太ロビンさんも固まりました。

 

「あれが、ドフォーレ商会の社長・・なのか?」

「はい、そうです」

「私は・・何て事を・・」

 

怪傑太ロビンさんも両手で頭を抱えました。

 

「彼は『私達』と同じ境遇だった・・。そんな彼を私は攻撃してしまったのか・・?」

「まさか・・お前さんもなのか・・?」

 

それまでずっと無言だったドフォーレ商会の会長さんが、やっと言葉を発しました。

 

「あなたは、ドフォーレ商会の会長では無いか」

「私の事を知っているのですか?」

「それはもちろん。会長さん、あれは本当にあなたの息子さんなのか?」

「はい。これを見てください」

 

そう言って、会長さんは先ほどモンスターが捨てた腕時計を見せました。

いつの間にか拾っていたようです。

 

「これは、息子の妻が息子に送った腕時計です。妻が亡くなってからも、ずっと大切にしていました。これを、あのモンスターが身に着けていたのです」

「そうか・・。ならば確定だな。それにしても・・」

「何でしょう?」

「彼は妻をモンスターに殺された。その復讐のためにモンスターと取引をして、モンスターを利用する事に決めた。そんな彼がモンスターになってしまうとは、何とも皮肉だな・・」

「全く・・。仰る通りです」

 

怪傑太ロビンさんが私達の方に向き直りました。

 

「申し訳ない。私には奴の止めは刺せない。『私達』は、彼が『私達』と同じ境遇だと知ってから、自分達がやって来た事が本当に正しい事なのかどうか分からなくなってしまったのだ。もしかしたら、『私達』が彼みたいになっていたかも知れないからな」

「そうですね。良く分かります。止めは私達に任せてください」

「助かる。では、さらばだ!!」

 

怪傑太ロビンさんは、ものすごいスピードで、どこかに走り去ってしまいました。

 

「行っちまったよ・・」

「そうね・・」

 

イードさんとメリアさんは、どう反応したら良いか困っているみたいです。

 

「では、私が止めを刺します。地面に倒れている今が絶好のチャンスですから。 ガーゴイルには近づかない方が良いでしょう。先ほどみたいにガードされては元も子もありませんので」

 

私は、持っている大剣を勢いよく地面に突き立てました。

 

「地走り!!」

 

大剣を勢いよく突き立てた事によって生じた衝撃波が、地面に倒れているガーゴイルに襲い掛かりました。

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