ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

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ガモリー編 第一章⑮

ガーゴイルは絶叫しながら、ゆっくりと消えて行きました。

 

《ありがとう。そして済まない、親父・・》

 

 

今の声は

 

 

社長さんの心の声でしょうか?

 

 

「今の声、皆さんには聞こえましたか?」

「ああ。聞こえたよ」

「私も」

「会長さんはいかがですか?」

「聞こえました。あの声は、間違いなく息子の声でした。倒されて良かったみたいです」

「それはそうでしょう。もう亡くなったとは言え、モンスターになるのは物凄く苦痛が伴いますから」

「まるで、あなた自身がそんな体験をしたように聞こえますね」

「いえ。流石にそんな事は・・」

 

 

《心配するな》

 

《『お前達』はモンスターなどにはならない》

 

《ただ》

 

《『我々』の部下となり》

 

《『我々』のために働くのみだ》

 

 

何?

 

 

今のは?

 

 

「うっ!!」

 

私は急に頭が痛くなって、その場にしゃがみこんでしまいました。

 

「ガモリ―!!」

「ガモリ―!しっかりして!!」

「大丈夫です。少し頭が痛くなっただけです」

 

私は何とか立ち上がりました。

 

「会長さん。怪傑ロビンさんは決して、あなたにとって邪悪な存在では無かったと理解できたかと思います」

「そうですね。私は今までずっとロビンを憎んでおりました。息子の邪魔ばかりしていましたからね。ですがそれは間違いだと気づきました。まさかロビンがあそこまで息子の事を考えてくれていたとは・・」

 

会長さんの目から、再び涙がこぼれてきました。

無事、誤解が解けて良かったです。

 

「さて、ここでの仕事は終わりました。もう良い時間ですし、一度ヤーマスに戻りましょう」

「ああ。それが良い。で、すぐにピドナに戻ってゆっくり休もうぜ」

「そうね」

 

私達は会長をドフォーレ商会までお連れしました。

ドフォーレ商会に戻ると、会長さんが言いました。

 

「息子を救っていただき、本当にありがとうございました。今後、私どもに出来る事がありましたら、何でも仰ってください。エストックだけでなく、他の物も優先的にピドナにお売りしますので。もちろん、特別価格で」

「はい。ありがとうございます。よろしくお願いします」

 

ヤーマスにはピドナ行きの船があるので海路を利用しても良かったのですが、馬を船に乗せたまま移動すると馬にストレスがかかるかと思いましたので、そのまま陸路で戻る事にしました。

 

「お前が言ってた通りの結果になって良かったな」

 

ピドナへの帰路の途中、イードさんが言いました。

 

「はい。無事に会長さんの誤解が解けました」

「そこに誘導するまで色んな事を考えたんだろ?全くお前はすごい奴だよ」

「本当にねえ。少しはイードにも見習って欲しいぐらいよね」

「それとこれとは話が別だろ!?」

「あはは!」

 

メリアさんが愉快そうに笑いました。

私も、彼らといるとすごく楽しいです。

 

ずっとこの時間が続いてくれれば良いなと思います。

 

 

 

ピドナに到着したのは、夕日が完全に沈むよりも少し早い時間でした。

私達はすぐに玉座の間に向かいました。

 

そこには、ピドナの国王であるルートヴィッヒ様。

王妃のミルダ様。

ルートヴィッヒ様の右腕で幼馴染でもあり、さらにはイードさんとメリアさんの父親でもあるヴォルフ元帥。

術に関しては、右に出る人はいないと言われているクレティン大将。

ミルダ様の兄であり、力自慢のグラフ中将。

技のデパートと言われている、ローファ少将。

そして、私が知らない中年の男性が一人と、若い男性が一人の計8名が集まっていました。

 

「げっ・・。アイツら、戻ってたのか・・」

 

二人の姿を確認すると、イードさんが小声で言いました。

 

「では、あの二人が?」

「ああ」

 

と私達は、ルートヴィッヒ様の前に向かう間に短くやり取りをしました。

 

「ご苦労だったな」

「ありがとうございます」

「では状況を聞こうか」

「ルートヴィッヒ様、少しよろしいですか?」

 

と、中年の男性の方が言いました。

 

「何だ?」

「その女性とは初対面なので、先に紹介していただきたいです。で、我々の報告はすでに終わっているので、それが終わり次第、部屋で休みたいのですが」

「ふむ・・。そうだな。お前達も疲れているだろうからな。気が利かなくて悪かった。ガモリ―よ。今私と話していたのが中佐のガリンで、もう一人の若い男が少佐のアルスだ。ガリン、アルス。軍師のガモリーだ」

「ガモリ―です。よろしくお願いします」

 

私は二人の方を見て、ぺこりと頭を下げました。

 

「ほほう。軍師とはなぁ・・。我々の階級とは独立していると言う訳か」

「確かに。相当優秀なのでしょうねぇ」

 

アルス少佐がニヤニヤ笑いました。

アルス少佐の話し方は、何だかネチネチしてて嫌な感じです。

目つきも、何だかイヤらしいです。

ですが、外見の雰囲気はルートヴィッヒ様に似ています。

おそらく甥なのでしょう。

 

ちなみに、ガリン中佐の話し方は横柄で、こちらもすぐに嫌いになりました。

イードさんが言っていた事が良く分かりました。

 

「それじゃあ、今後ともよろしく頼むぜ。ガモリーさん」

 

そう言って、ガリン中佐が私に近づいて来ました。

そして、舐めるように私の全身を見てきました。

 

私はすかさず、ガリン中佐の首元に大剣の剣先を向けました。

 

「こちらこそ。ですが、それ以上近づいたら、私はあなたの首を切り落とす事になると思うので、よろしくお願いしますね」

 

と、目いっぱいの笑顔で対応しました。

ガリン中佐の顔は汗で一杯になりました。

良い気味です。

 

「ぐっ・・!!失礼する!!」

 

ガリン中佐が引き上げていきました。

それを見て、アルス少佐も引き上げていきました。

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