ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

55 / 197
ガモリー編 第一章⑱

「七英雄のお一人がこんな所にいらっしゃるとは。ここで一体何をなさっていらっしゃるのですか?」

「世界中を旅している所だよ。で、そろそろピドナに戻ろうかと思ったけど、ここに来たらタチアナと会ってね。色々話をしていたと言う訳だ」

「そうだったのですね」

「今は代理の社長に物件の管理を任せてあるけど、一日ぐらいなら問題無いだろう。後でシェヘラザーデのマスターに言ってくるよ。『今日一日休みにしろ』ってね。今日の給料は私が払うって言えば大丈夫さ」

「ありがとうございます」

「私は・・そうねぇ・・。じゃあ、『トレード』で勝負しよ!『トレード』で私から『ホテルリブロフ』を見事買収出来たら、あなたに今日一日貸してあげる。どう?」

「トレードですか?」

「まあ、会社経営者で無ければ馴染みが薄いだろうね。良ければ私が少しレクチャーするけど、どうする?」

「はい。よろしくお願いします!」

 

それから30分経過しました。

トーマスさんの教え方は実に分かりやすかったです。

 

「よし。これで大体大丈夫だと思う。トレードに興味があるならぜひ本篇をやってくれ」

「はい。分かりました」

「とりあえずハンス商会、メッサーナベント農場、カーソン農場を貸してあげるから、これで何とかやってみて」

「はい」

「よし!じゃあ勝負だ!!」

 

私が使えるかけ引き技は以下の通りです。

 

スマイル 正義を説く 

 

 

さて

 

 

どうしましょうか?

 

 

「正義を説く 正義を説く 正義を説く 正義を説く 正義を説く 正義を説く 以下略・・」

 

 

              物件を手に入れた!

 

               手に入れた物件・・・・

                ホテルリブロフ

 

 

「うへぇ!負けちゃったよ・・」

「社長たる者、時には強引にならなければならないとは良く言うけど、君は強引すぎるね・・。と言うか、こんな方法があるなんて私も知らなかった・・」

「ありがとうございます。特訓の成果です!」

「そうか。役に立てて良かった。君は形に囚われない人なんだね。それはとても素晴らしい事だと思うよ」

「そうだねぇ。私も良い勉強が出来たよ。ありがとうねガモリー」

「いえいえ!お役に立てたのなら私も良かったです」

「こうなってくると、ますます君の作戦が気になるな。ホテルリブロフに泊まって一部始終を見ていたいけどダメかな?」

「それでは2階の客室にお泊りください。私達が使用するのは3~5階ですので」

「そうか。それじゃあそうしよう」

「私も!この事は、私が直接支配人に伝えておくから!」

「はい。よろしくお願いします」

 

と言う事で、無事に『ホテルリブロフ』と『シェヘラザーデ』を貸していただける事になりました。

一度ピドナに戻って、ルートヴィッヒ様に報告ですね。

 

 

 

「戻ったか。で、どうだった?」

 

私はピドナに戻るとすぐに、ルートヴィッヒ様に報告をしに玉座の間にやって来ました。

玉座の間には、すでに前回と同じメインメンバーが勢ぞろいしていました。

 

「無事、リブロフを手に入れる段取りが出来ました。つきましては、ルートヴィッヒ様、ヴォルフ様、クレティン様、グラフ様、ローファ様の5名は、私と共にリブロフへ来ていただきたいのですが」

「ピドナの主要メンバーが全員行くと言うのか?そんな事をしたら、その間に他国に攻められた時、ピドナを守り切れないぞ?」

 

クレティン大将の言葉が少しきつくなりました。

 

「大丈夫です。絶対に他国が攻め入ったりはしません。そんな事をした国は他の全ての国の連合軍によって、あっという間に壊滅させられてしまうでしょう。それは、ピドナも例外ではありません」

「ではリブロフは?主要メンバーがいないと分かれば、ピドナを乗っ取り、リブロフ+ピドナで連合軍と戦うと言うシナリオもありうるのでは無いか?」

「そんな事が起きないように、主要メンバーのみでリブロフへ向かうのです」

「どう言う事だ?」

「まさか、バイヤールのプライドの高さを利用するのか?」

「その通りです。流石はルートヴィッヒ様ですね」

「ルートヴィッヒ様、どう言う事でしょうか?」

「今のリブロフは『ヴラド』、『ラザール』、『バイヤール』の三人が主要メンバーとなって内政を行っている。そして、その中で一番王に近いのが、『バイヤール』だ。バイヤールは非常にプライドが高く、一切の妥協を許さない男だ」

「そうか・・。それで我々5人がリブロフに行けば、我々のいないピドナを攻めて勝利しても無意味だと考える訳か・・」

「その通りです、クレティン様。ですが、あまり人数を増やしすぎると、相手は手を出してきません。そのためにこのメンバーのみで行くのです」

「なるほど・・。これは面白そうだ。向こうが先に攻撃してきたのだから、我々がやり返してリブロフを倒したとしても、他の国は文句のつけようも無いと言う事だな」

「はい。そうです」

「リブロフに行った後、具体的に我々はどう動けば良いのだ?」

 

今度はローファ少将が尋ねました。

 

「特に何も考える必要はありません。相手がどう動くのかも私の頭の中でイメージが出来ています。ですので、向こうの動きに合わせて、こちらも動くだけで大丈夫です」

「そうは言ってもな・・」

「ローファ様。この作戦はあまり細かく決めていると、相手に気づかれる恐れがあります。この作戦は、『相手の方が有利』だと思わせなくてはなりません。そうで無ければ、彼らは絶対に動きませんから」

「確かにな」

「ですので、リブロフで何が起こるのかをそのまま楽しんでください」

「それは、思い切り暴れても良いって事かな?」

 

力自慢のグラフ中将が尋ねました。

 

「いいえ。残念ながら暴れる必要はありません」

「暴れなくてもリブロフを手に入れられるって事か?」

「はい、そうです」

「それはちょっと残念だな」

「お兄様!少しは遠慮してください。避けられる争いであれば、避けるべきです」

「がはは!違いない。済まんなミルダ」

 

ミルダ王妃に窘められ、グラフ中将が小さくなってしまいました。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。