ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

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ガモリー編 第一章⑳

一方、リブロフ城では・・。

城の屋上から双眼鏡で港の方を見ていた兵士が、ルートヴィッヒ達に気づいた。

 

「あ・・あれは・・ルートヴィッヒ!?」

「な・・何だと!?」

「間違いない!ルートヴィッヒだ!!しかも、ピドナのメインメンバーが勢ぞろいだ!!」

「嫌な予感がする!一刻も早くバイヤール様達に報告を!!」

 

兵士の一人が玉座の間に急いだ。

 

 

 

「バイヤール様!!」

「どうした?」

「ルートヴィッヒが港に!他のピドナのメインメンバーも一緒です!!」

「何だと?!それはただ事では無いな・・」

「どうするバイヤール?」

 

その場には、ヴラドとラザールもいた。

ヴラドが尋ねると、バイヤールは少しの間、腕を組んで考えこんだ。

それから兵士に尋ねた。

 

「ピドナのメインメンバーとは、具体的に誰がいた?」

「ルートヴィッヒ、ヴォルフ元帥、クレティン大将、グラフ中将、ローファ少将と、少女が一人の計6人です!」

「少女?案内係か?まあ良い。これは好都合だ。騎馬隊の者はいるか?」

「はっ!ここに!!」

 

騎馬隊の4人がバイヤールの前にやって来た。

 

「お前達は、リブロフから半径500メートル以内をくまなく捜索しろ!ピドナの兵士が隠れているかも知れないからな!」

「はっ!!」

 

騎馬隊の4人が走り去っていった。

 

「お前達は、手分けして町の者達に『許可が出るまで建物から出るな』と伝えろ!」

「はっ!!」

 

近くにいた20人の歩兵に作戦を伝えると、その20人が走り去っていった。

 

「ヴラド!お前は兵士50名を率いて、『シェヘラザーデ』の東にある空き地で待機!ラザール!お前は兵士100名を率いて、リブロフの入口で待機!私は奴らを返した後に兵士150名を率いて、奴らをリブロフの入口に追い込む!そこで囲んで奴らをせん滅するぞ!」

「ルートヴィッヒ達のいないピドナを叩くより、奴らを直接叩く事を選んだと言う事だな?」

「そうだ。お前達なら、私の性格を良く知っているだろう」

「まあな。随分付き合いも長いからな」

「これは間違いなく罠だろう。あの人数しかいないからな。襲って来いと言っているような物だ。だが、間違いなく油断もしている。あのメンバーなら誰にも負けないと言う自負があるから、あの人数でやって来たのだ。だから、こちらはやるしか無い!」

「そうだな。だが、城内でやらないのか?」

「いや。城内は流石にまずい。我らがやった事が一目瞭然だからな。その点、街中ならまだ何とかごまかせる。幸い、町民は全員建物内にいるので、目撃者もいないだろうからな。これで、連合軍に攻撃される可能性はかなり低くなるだろう」

「なるほどな」

「最も、ピドナを手に入れた後なら、連合軍相手でも勝てるのでは無いかと考えてはいるがね」

「ふっ・・。ではいっちょやってやるか!」

 

ヴラドがその場から離れた。

 

「まさか、奴の方からやって来てくれるとはな。これで今までの借りを全て返してやれそうだな」

「ああ!」

 

ラザールもその場から離れた。

 

「お前は港から報告に来た兵士と、城の前で待機!歩兵と騎馬隊の報告を聞き次第、お前はここに戻り、港から報告に来た兵士を港に戻せ!!」

「はっ!!」

 

最初に報告の来た兵士が走り去っていった。

 

 

 

私達が待たされてから1時間以上が経過しました。

 

「遅い・・」

「うむ・・」

 

力自慢のグラフ中将と、やや神経質なローファ少将がいらいらし始めました。

確かに、遅すぎる感じはあります。

このタイミングで色々手配などを行っているのでしょう。

 

「この状況は?」

 

と、ルートヴィッヒ様が小声で私に話してきました。

この短い言葉は、『この状況はお前が予想した通りか?』を略した物でしょう。

ですので、私は頷いて見せました。

 

「ふむ・・」

 

ルートヴィッヒ様も納得したようです。

結局、待ってから2時間ほど経ってから、ようやく先ほどの兵士が戻ってきました。

 

「お待たせいたしました。城へお連れしろとの事なので、ご案内いたします」

「やっとか・・。待ちくたびれたぞ」

 

ローファ少将が苛立ちを隠さずに言いました。

 

 

 

「久しぶりですなルートヴィッヒ殿」

「ああ。そうだな」

 

ルートヴィッヒ様はリブロフの出身なので、バイヤール氏とも知り合いのようです。

 

「ヴラドとラザールがいないが?」

「彼らには、彼らの仕事がありますので」

「それはそうだな」

「さて・・。腹の探り合いは無駄なので、手っ取り早くお聞きしよう。ルートヴィッヒ殿、今日は一体どう言ったご用件でいらっしゃったのですか?」

「ではこちらも、単刀直入に言わせてもらおう。リブロフよ、我がピドナの支配下に入れ」

「何を馬鹿な。そんな事に『はいお願いします』と言うとでも?」

「まあ、言わないだろうな」

「それでは一体何のためにここまで来たのだ?」

「なぁに。単なる気まぐれさ」

「そうか・・。では早々にお帰りいただこう」

「仕方が無いな」

 

私達はすぐにリブロフ城を後にしました。

 

 

 

「待て!!」

 

リブロフ城を出てすぐに、私達は後ろから呼び止められました。

バイヤール氏の後ろに、兵士が大量に陣取っています。

 

「バイヤールよ。気でも触れたか?街中で我々を殺せば、連合軍は直ちにリブロフを叩き潰しに来るぞ?」

「元より覚悟の上!お前達もそれを狙っていたんだろう!?覚悟!!」

 

バイヤール氏を先頭に、リブロフ兵がなだれ込んで来ました。

 

「港は封鎖されています!入口に逃げましょう!!」

 

私の合図で、他の5人も走りました。

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