ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
オーガはギロッと二人の方を見た。
だが、すぐに関心を失ったのか正面に向き直った。
二人は再びそっと覗いて、それを確認した。
「ふ~・・。危ない危ない・・」
「いや。奴は気づいてるさ。気づいているが、こちらには来られないんだ」
「な・・何なんだよ・・。いきなり何なんだよお前!?」
「って言うか、誰だよテメェ?!」
「そう言う言葉遣いはやめた方が良いって、父親から教わらなかったか?」
「ぐっ・・!!よ・・余計なお世話だ!!」
ルネは痛い所を衝かれた。
昨日、父親に同じ事を言われたばかりだったからだ。
いきなり現れた男は歳は40歳ぐらいか。
褐色の肌に、黒い長髪を後ろで結んでいるのが特徴だ。
(な・・何だ・・?)
(このオーラは・・?)
リーケルは男を改めてしっかり見ると、その異様さに気づいた。
それだけでなく、圧倒的な実力差を感じた。
気づいた時には、背中に汗をかいていた。
そして、体が震えた。
(この人は)
(敵に回しちゃいけない・・)
瞬間的にそう思った。
「さっきあなたは、『奴は気づいているが、こちらには来られない』と仰いましたよね。それってどう言う意味ですか?」
「リーケル!?お前何でそんな丁寧な言葉遣いを?!」
「ルネ!良いからここは俺に任せろ!」
「あ・・ああ・・。分かった・・」
(リーケルのこの表情・・)
(本領発揮って事か・・)
「簡単な事さ。アイツはあの洞窟に何人たりとも入れる訳にはいかないんだ。だから、あそこをテコでも動く事が出来ないんだよ」
「あの洞窟で一体何をやってるんですか?」
「知りたいのか?」
「ええ、まあ・・」
「あの洞窟の中には、お前達が探している『野盗もどき』はいないぜ。奴らがいるのは、『洞窟寺院跡』と呼ばれる、ここから東にある所だ。もっとも、もういなくなっていると思うがね」
(あれ?)
(何か違和感が・・?)
「それはどう言う意味ですか?」
「昨日、再びランスからスタンレーへの積荷が襲われた。で、スタンレー王のジェイスンが『野盗の討伐命令』を出したからだ。しかも、ファルス王のクラックスにそれを伝えた後でな」
「ええ!?」
リーケルはルネを見た。
ルネは首を振った。
(親父の野郎・・)
(そんな事オレには一言も・・)
(って、野盗の事を訊かなかったからかも知れんが)
「これで野盗もどきがいなくなった場合、ファルスが、『スタンレーが討伐命令を発した事を野盗もどきに伝え、野盗もどきを逃がした』って事になり、スタンレーが怒り狂って戦争に発展するかも知れん」
「じゃあファルスと一緒に野盗を討伐したらどうでしょうか?」
「野盗もどきは情報集めもしっかりやってて、自分達で判断してすでに逃げているから、結局は同じように思われるだけさ」
「ダメか・・」
「討伐命令を出されたからには、奴らはそこに居続ける訳にはいかない。もし居続けたら、自分達が何者かバレてしまうからな。まあ、お前達は情報から遮断された環境にいたから、そんな事知りようが無いだろうが」
「えっ・・?」
(そうか!)
(やっと分かったぞ)
リーケルが何かに気づいた。