ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX 作:日加利有亮
「さっきからずっと違和感があったのですが、やっとその正体が分かりましたよ」
「ほう・・。それは?」
「私達はあなたに自己紹介もしていなければ、私達の目的も話していません。ですがあなたは、それらを全て知っている前提で話を進めています」
「あっ!そう言えば!!」
ルネもようやく気づいたようだ。
「流石だなリーケル王子。その通りだ」
「まさかアンタ、オレ達の親父に雇われた追跡者か何かか?」
「それは違うぜルネ王子。オレが追跡者なら、お前達はもうすでに問答無用で捕まってるだろう。お前達の親父とは完全に面識が無い訳じゃ無いが、ほぼ初対面と変わらんぞ?」
「そうか・・」
ルネはホッとしたようだ。
「ところで、あなたは野盗が何者なのか、知っているのですか?」
「十中八九、ピドナの兵士だ」
「やっぱり・・」
「予想はしていたんだな?」
「ええまあ。7年前のルートヴィッヒが使った策と同じですからね。同じ策を使うとは思えないと言う心理を逆手に取ったのでしょう。ただ、今回のこの策を考えたのはルートヴィッヒでは無いでしょうが」
「良いねえ。オレと同じ考えだ」
「一体誰が考えたのでしょうか・・?」
「さあな。2年ほど前に、かなり優秀な奴がピドナ軍に入ったらしいが、ソイツの情報はあまり入ってこないんだ。いや・・。わざと情報を流さないようにしてるのかもな・・」
「そうなんですか・・」
少し沈黙が続いた。
「さて・・と。さっきの話に戻ろうか。お前達はどうしたいんだ?あそこの洞窟を調べるのか、それとも洞窟寺院跡に行ってみるのか」
「洞窟寺院跡には、もう野盗はいないのですよね?」
「いないな。それは確実だ。ついでに言うと、スタンレーとファルスの戦争は恐らく避けられん。お前達が行方不明になってる事で、始まる時期は少しずらせるとは思うが」
「止める方法は無いのかよ?」
「ある。お前達が野盗を全て捕まえて、スタンレー王の前に連れて行く事だ。それにより、スタンレーへの荷物を襲った犯人がファルス軍の者じゃ無いと分かり、戦争は回避できる」
「それは実質不可能では・・?」
「そうだ。それによしんば見つけたとしても、お前達では絶対に勝てんだろう。連中はかなり統率が取れているし、実力も十分だ」
「ならアンタはどうなんだよ?何でそこまで知ってるのに、アンタが野盗を倒してくれないんだ?」
「悪いな。たとえ金をもらえたとしても、ルートヴィッヒが多少なりとも関わっている事にオレは手を出したくない」
「ルートヴィッヒと何かあったのですか?」
「なに・・。昔の話さ」
男はこれ以上、この事について話す事は無さそうだ。
「で、どうするんだ?」
リーケルとルネがお互いの顔を見合った。
そして、お互いが頷きあった。