ロマンシングサガ3-2 REVIVE OF THE SIX   作:日加利有亮

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ネビユ編 第一章⑦

「げっ!!!!」

 

それはアタシでもその存在を知っている『鬼火』だった。

 

「何だ鬼火じゃない。これなら楽勝でしょ」

 

と言うエレンさんの声が後ろから聞こえてきた。

冗談じゃない!

普通の人間なら楽勝だろうけど・・。

アタシは・・アタシは・・。

 

どうしよう・・。

皆に心配かけたくない。

だけど、相手は『火』なんだ・・。

アタシの大嫌いな『火』なんだ!

 

とにかく、何とか戦うフリをして時間をかせごう・・。

 

「ウォークライ!!」

 

アタシは先ほどエレンさんに教わったばかりの技を使い、自分の能力を高めた。

これなら攻撃しなくても怪しまれないだろう。

エレンさん、サラさん、セイマさんがアタシを応援してくれているのが聞こえた。

その期待に答えたい!

答えたいのに・・。

 

敵を倒さなければ当然敵も攻撃してくる。

鬼火が『ファイアーボール』を放って来た!

鬼火の癖に生意気だぞ!!

 

「きゃあ!!」

 

アタシは間一髪かわした。

 

その後もファイアーボールを間一髪でかわしまくった。

けど、全然攻撃しないアタシに、三人は違和感を覚えたみたいだった。

 

「ネビユ・・。まさかあなた、『火』が苦手なの?」

 

バレた!!

でも仕方ないよね・・。

流石は『七英雄』の一人と言った所か。

 

流石にじいやもそこまでは教えてなかったか。

それで良かったんだけど。

参ったな。

 

はははははは!!!!

バレてしまっては仕方が無い!!

 

って、悪役みたいに開き直りたいよぅ・・。

 

「ゴメンナサイ!!実はそうなんです!!」

 

アタシは気づいたら大声で叫んでた。

 

「相手は『火』そのものなんです!!とても攻撃できません!!!!」

「そんな事言われても、攻撃しなきゃ倒せないじゃない」

 

流石のエレンさんも参ってしまったみたいだ。

 

「逃げるな!!」

 

珍しくセイマさんが叫んだ。

 

「逃げたら、昔の僕みたいになるぞ!絶対に逃げるな!!」

「昔のセイマさんみたいに・・?」

「ソイツを倒したら、僕の過去の事をいくらでも話してやる!だから逃げるな!!!」

 

何だか良く分からないが、セイマさんはアタシを叱咤激励してくれているんだ。

なのに、アタシが逃げる訳にはいかないよね・・。

 

「トマホーク!!」

 

とは言え、火に直接触れるのはやっぱり勇気がいる。

ここは間接技で倒せたら・・。

 

トマホークは鬼火に当たったが、流石に一発では倒せなかった。

そもそも武器も手斧だから大したダメージは与えられない。

 

って言うか、やばい!!

斧が鬼火のそばに落ちたままじゃない!!

多分、あと少しで倒せるとは思うんだけど・・。

 

ここは

奥の手を使うしか・・。

 

「ウインドダート!!」

 

アタシは、風を集めて作り出したダートを鬼火に向けて放った。

術は得意では無いので、ダートはまだ一本だけだ。

 

(これで終わって!!)

 

アタシは心の中で祈った。

 

ウインドダートが当たった鬼火は、地面にポタッと落ちて消えて行った。

 

「は・・はああああああ・・」

 

アタシも力が抜けてその場でしゃがみこんでしまった。

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